長岡技術科学大学(新潟県)に出向している苫小牧工業高等専門学校の大橋智志准教授(情報科学・工学系)が、障害者の生涯学習支援活動に関する文部科学大臣表彰で「障害者の生涯学習支援活動功労者表彰」を受賞した。大橋准教授は同大教授らと共に競技用車いすの開発に尽力し、功績が認められた。「まさか賞をもらえるとは思わなかった。誰もが心地よくスポーツを楽しめる社会を目指したい」と喜ぶ。
同賞は障害者が教育やスポーツ、文化活動に親しみながら豊かな人生を送れるよう尽力する個人や団体を表彰。2022年度は5個人、51の団体に贈られた。
21年4月に同大技学研究院情報・経営システム系に転籍した大橋准教授。福祉工学や生体信号処理が主な研究分野で、11年から同大の塩野谷明教授らと、車いすに代表される障害者用競技スポーツ用具の研究開発をスタートさせた。
17年度からは同大のほか車いすの開発、販売を手掛けるオーエックスエンジニアリング(千葉市)、東京都立産業技術研究センターなどとバドミントン用車いすの製造を開始。大橋准教授は「東京パラリンピックで車いすバドミントンが正式競技に採用されたことを機に、開発に着手した」と言う。
テニスに比べ、前後に素早い動きが要求されるバドミントン。瞬発力を発揮できるよう軽量化を目指し、それまで主流だったアルミ素材よりも軽いマグネシウム合金で製作した。選手に合わせたフルオーダーメイドで、東京パラリンピックでは車いすバドミントン金メダル、車いすテニス銅メダル獲得に貢献した。
大橋准教授は、主に車いす利用者の身体的負担評価を担当。利用者にセンサーを取り付け皮膚表面の筋電図を評価したり、体の傾きや心拍数を計測したりし、利用者の負担にならない車いすの操作支援について研究した。
障害者を学会やシンポジウムなど学術研究の場に迎えながらスポーツ用具や福祉機器を開発する技術者の育成にも力を注いできた。
大橋准教授は4月から苫高専に復帰予定だが、今後もこの研究に関するデータ収集を続ける考えで「24年のパリパラリンピックに向け、より良い競技用車いすを作りたい」と意気込む。
















