救急出動、最多9354件 22年の苫小牧市消防本部

救急車の適正利用を呼び掛ける市消防本部の職員

 2022年の苫小牧市消防本部の救急出動件数(速報値)は前年比1228件増の9354件に上り、統計を取り始めた1962年以降で最多を更新した。新型コロナウイルス感染拡大防止の行動制限が緩和され、市民の出先でのけがや病気が増えたことも影響しているとみられる。

 出動の内訳を見ると、急病が6438件(前年比914件増)と最も多く、全体の約7割を占めた。一般負傷1344件(同240件増)や転院搬送870件(同52件増)、交通事故333件(同13件減)も目立った。

 自殺や自殺未遂といった「自損」は107件(同12件減)、労働災害は91件(同7件増)、火災は56件(同4件増)、けんかなど「加害」は39件(同15件増)だった。

 一方、病院への搬送を伴わない「不搬送」も1割強の1137件(同257件増)あり、内訳は「到着後の辞退」が684件(同202件増)で最多。「拒否」93件(同15件増)、「傷病者なし」88件(同20件増)が続いた。

 到着後の辞退の理由は「回復した」「家族で病院に連れて行ける」などだった。

 同本部は、消防庁の消防力整備方針に基づき救急車6台を24時間体制で運用しているが、苫小牧特有の東西に長い行政面積への対応が課題。けがや病気の緊急度の判定へ同庁が開発した救急受診アプリ「Q助」のPRにも力を入れている。

 過去10年の救急出動の件数を見ると、13年7211件、14年7424件、15年7516件、16年7684件、17年8069件、18年8260件、19年8461件、20年7536件、21年8126件と推移。コロナ禍の2年間を除けば右肩上がりで、同本部の上野泰範救急課長は「出動の増加が続けば到着に遅れが出て、人命に関わる事態に発展しかねない」とし、救急車の適正利用を呼び掛けている。

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