市内在留ベトナム人へ防災教育 苫小牧高専生が研究中

市内在留ベトナム人へ防災教育
苫小牧高専生が研究中
避難所生活についてベトナム人技能実習生に伝える学生(右)

 苫小牧工業高等専門学校創造工学科フロンティアコースの学生が、苫小牧市内に短期間在留する外国人向けの防災教育プログラムの研究に取り組んでいる。2020年9月に当時の5年生が、ベトナム人技能実習生をターゲットにスタート。今年度も現5年生が引き継ぎ、避難所での長期生活で想定されるトラブルや対応について研究してきた。今後も自治体や企業などと連携しながらプログラムを充実させたい考えだ。

 昨年3月に卒業した当時の同コース5年の4人が全国で自然災害が頻発する中、市内には短期在留する外国人向けの防災教育プログラムがないことに気付いたことが研究のきっかけ。市内で比較的、在留者が多いベトナム人技能実習生向けの啓発動画を開発することにした。

 ベトナムには地震災害がほとんどなく、防災知識を身に付ける習慣がないことを考慮。災害の種類や一時的な避難方法などのほか、再現動画で実際にアパートの一室から逃げる手順も伝えた。極力難しい日本語表現を避けて説明資料を作成。技能実習生が多く在籍するいすゞエンジン製造北海道(柏原)で、防災教室を重ねてきた。

 今年度は都市環境系の山水愛那さん(20)と電気電子系の菅野翔太さん(20)が研究を引き継ぎ、災害が長期化した場合の避難所運営やトラブルに関する情報を追加し、スライド資料にまとめた。研究内容を深化させるため同社のベトナム人技能実習生に対し、災害への理解度や日本語をどの程度話せるのかなどを問うアンケートも行った。

 先月20日、同社の新人技能実習生11人を対象に今年度3回目の防災教室を開催。避難所でのごみ出しや騒音トラブルについて紹介したほか、避難所へ持っていくべき物などをイラストやベトナム語を交えて説明した。

 昨年11月に来日した技能実習生のレバートゥックさん(19)は「日本に来たばかりなので、役立った。避難場所や事前に用意すべき物についても具体的に教えてほしい」と意欲的だった。

 山水さんは「どんなことが避難所での迷惑行為なのかなどを伝えられたが、日本人も外国人のことを知る必要がある」と話した。

 今後は4年生が研究を引き継ぐ予定で、機械系の山本駿さん(19)は「災害発生時、実際にどう対応すればよいのかを、より細部まで伝えたい」と語った。

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