給水施設の耐震化推進 「新水道ビジョン」実施計画改定案 苫小牧市

給水施設の耐震化推進 「新水道ビジョン」実施計画改定案 苫小牧市
マイクロ水力発電の導入が検討されている高丘浄水場の施設

 苫小牧市は、水道事業マスタープラン「新水道ビジョン」(2018~27年度)実施計画の改定案をまとめた。自然災害が多発する中、給水施設の耐震化を推進。地震の揺れに弱い給水管の更新率を27年度までに100%にする目標も掲げた。市は23年度から5年かけて改定計画に基づく事業を展開する方針だ。

 市は、同ビジョンの中間年に合わせて今年度、社会情勢の変化を踏まえながら実施計画を見直した。地震や津波など自然災害や給水設備の老朽化、カーボンニュートラル(温室効果ガスの実質排出ゼロ)への対応をポイントに、水道サービスの持続や設備の強靭(きょうじん)化、脱炭素化を図る30項目の施策を改定案に盛り込んだ。

 老朽化する給水設備については、耐震性の低い普通鋳鉄管や塩化ビニール管、硬質ポリエチレン管の更新を引き続き実施。22年度末で94・7%の更新率を27年度末までに100%にする。また、道が21年7月に公表した日本海溝・千島海溝沿い巨大地震よる津波の浸水予測を考慮し、影響を低減させる水管橋更新計画の策定作業を進めるとした。

 設備の老朽化対策では、給水管からの漏水の原因究明と対策を実施。漏水量の縮減を図り、「有効率」(総配水量のうち有効に利用された水量の割合)を21年度末の95・2%から27年度末に98%へ引き上げる。有効率の向上で水道事業の収益性も高める。

 また、省エネや地球温暖化対策として、水道設備で再生エネルギーの活用を進める。環境省の交付金を活用して27年度末までに、高丘浄水場にマイクロ水力発電設備を導入。浄水場の水力で発電し、施設全体の電力に利用することで脱炭素社会の実現を後押しする。浄水場への太陽光発電パネル設置も検討するとした。

 この他、「おいしい水道水のまち苫小牧」をアピールする事業を展開。無料給水スポットの整備やPR動画の配信、水のおいしさを知ってもらうイベント「利き水体験会」の開催、ペットボトル飲料「とまチョップ水」の利用促進といった施策を示した。

 市は今年度内に成案化し、担当の上下水道部は「実施計画を着実に進め、安全でおいしい水の安定供給を目指したい」としている。

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