JOC出場権獲得相次ぐ アブロス日新スイミングクラブ

JOC出場権獲得相次ぐ
 アブロス日新スイミングクラブ
全国大会出場を決めた(左から)鷲尾、堀葵、熊谷、堀稜、棚澤

 苫小牧の水泳クラブ、アブロス日新スイミングクラブ所属選手が、道内各種大会で第45回全国JOCジュニアオリンピックカップ春季大会(3月、東京)の参加標準記録を相次いで突破した。男子13~14歳個人メドレー200メートルと400メートル、4×100メートルフリーリレーの最多3種目で4年ぶりに全国大会返り咲きを果たす鷲尾欣太郎(啓北中2年)は「ようやく標準を切ることができて、とてもうれしい」と胸を張った。

 JOC春季大会は25メートルの短水路で行われるジュニア世代の大舞台。年齢、泳法、距離別の男女各種目で設定された標準記録突破者が集う。アブロス日新は鷲尾の他、女子チャンピオンシップ(18歳以下)100メートル平泳ぎで堀葵(駒大苫小牧高1年)、男子13~14歳4×100メートルフリーリレーで熊谷篤(啓明中2年)、堀稜一郎(和光中1年)、棚澤昊士(緑陵中1年)が全国出場を決めた。

 鷲尾は不屈の闘志で長いスランプを乗り越えた。まずは今年1月のJSCA新年フェスティバル(札幌)400メートル個人メドレーで4分32秒84をマークし、全国標準(4分33秒31)を突破。2月の札幌ニューイヤーカップ同200メートルでは2分8秒16と全国標準を0秒62上回った。

 最後の全国大会出場は小学5年生だった2019年のJOC夏季大会。新型コロナウイルス禍となった20年秋には通信大会の全国標準は切ったものの、その後はあと一歩のところで標準に達しない苦しい時期を過ごした。それでも「次は必ず切ってやると思って練習した」と鷲尾。大江俊彰コーチは「モチベーションが一回も落ちなかった。常に速くなろうとひたむきに努力していた」と感心する。

 苦手とするバタフライ強化に励む構えの鷲尾は「全国で少しでもいい結果を残したい」と意気込む。

 鷲尾と同じく19年の夏季大会以来となるJOC切符をつかんだ堀葵。当時は女子11~12歳50メートル平泳ぎで6位入賞を果たしている。1月のJSCA新年フェスティバル女子100メートル平泳ぎで1分10秒36。「遠いかなと思っていた」全国標準を0秒08上回った。

 昨年8月の全国高校総体(高知県)、9月の国民体育大会(栃木県)と各種全国大会に出場。貴重な経験を積んだ一方で共に予選敗退と全国の高い壁を痛感した。トレーニング器具を使った持久力や体幹向上などに取り組む。「全国の上位選手は1分9秒台が当たり前。後半の50メートルでタイムを落とさないようにして、自分も確実に9秒台を出したい」と言う。

 フリーリレーは4人全員が全国大会経験者と豪華布陣。2月の札幌ニューイヤーカップで3分40秒18と全国標準を0秒67上回った。「リレーでの全国出場はチームとして強くなっている証拠。よく決めてくれた」と大江コーチは健闘をたたえる。

 「去年リレーに出て楽しかった。今回も絶対に切ろうと思っていた」と言うのは棚澤と共に一昨年のJOC夏季大会男子11~12歳4×50メートルフリーリレー出場経験を持つ熊谷。目標は高く優勝とし、自身は「100メートルを53秒台で泳いで、タイムを稼ぎたい」と意気込んだ。

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