車間距離

車間距離

 40年以上前に通った東京の自動車教習所の教官に「前の車の後部バンパーが見えるぐらいの位置」と教えられた。信号待ちなどで停車する時の車間距離の取り方のこと。以来、ずっと実践してきた。

 先日、訪問先の名古屋市で車を運転した際、周りの車と車の停止距離が予想外に広く違和感をもった。ざっと見て車1台分。現地の人に聞くと、間隔は「前の車の後部タイヤが丸々見えるぐらい」という。都道府県別で交通事故死全国一の愛知県ならではの取り組みかと思ったら、そうでもないようだ。

 道路交通法上、停車時の車間距離は圧迫感や不安感を与えない安全な距離とするものの、具体的な距離の明示はない。疑問を感じる人は他にもいるようで、ネット検索すると車1台分を空けることで緊急車両が来た時の対応が迅速になり、追突事故の際も玉突き被害拡大を抑えることができる利点などが記されていた。

 愛知の自動車関連に勤める知人は、運転時の独自ルールが社内で徹底されているという。駐車スペースには必ずバックから入れる、道路に出る時は遠回りでも原則左折、出発前の指差し確認、運転時は「かもしれない」と危険を常に予測しハンドルを握る―などがあるそうだ。交通事故回避の参考になりそうだ。(教)

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