小金澤組がドナー休暇制度導入 胆振、日高管内で民間企業初

小金澤組がドナー休暇制度導入
胆振、日高管内で民間企業初
ドナー休暇制度の導入に取り組んだ小金澤組の椎名専務

 苫小牧市ウトナイ南の建設業小金澤組(小金澤昇平社長)は、従業員が骨髄などを提供するドナーとして仕事を休む際、有給の特別休暇として取り扱う「骨髄ドナー休暇制度」を導入した。市によると胆振、日高管内の民間企業での導入は初めて。椎名心専務(49)は「休みやすい環境を整えることで、ドナー登録に前向きな人が増えれば」と語る。

 白血病など血液の疾患がある患者に対し、健康な血液をつくる組織が含まれている骨髄や末梢血幹細胞をドナーが提供することで、移植手術が可能になる。日本骨髄バンクに登録した人の中から患者と白血球型が一致する候補者が複数人選出され、検査や意思確認などを経て提供者が決まる。

 ドナーになると検査や骨髄採取などのため、7~10日の入院や通院が必要。同制度はこの間の休日をドナー個人の有給休暇を使うのではなく、企業側が認める特別休暇を取得できるようにする。

 ドナーの心理的・肉体的負担の軽減を目的とした支援策で、日本骨髄バンクによると2月15日現在、国内で739、道内では25の企業や団体が導入している。

 小金澤組が制度を導入したのは昨年12月。昨年春、椎名専務がドナーとして末梢血幹細胞を提供したことがきっかけとなった。椎名専務は提供に当たり、自身の有給休暇で1週間程度の休みを取得した。この時は特に大きな問題は感じなかったが、後に「ほかの従業員も自分と同じように休めるとは限らない」と制度の導入に至ったという。

 同社は従業員に制度を周知したほか、今年2月、日本骨髄バンクに導入企業として登録。近く就業規則の特別休暇の項目に、ドナー休暇を追加する予定だ。

 これに対し、ドナー登録の推進に取り組む苫小牧骨髄バンク推進会の矢嶋翼代表は「素晴らしい行動。ドナー休暇制度は患者の命を救うことにつながる大切なもの」と歓迎する。

 同推進会は長年、市役所や商業施設などの献血会場でドナー登録会の開催を続けている。今年度も2月末までに約170人の新規登録を呼び込んだが、登録手続きを進めながら「もし自分が選ばれても、仕事を休めるか分からない」と心配そうに話す人もいたという。矢嶋代表は「これを機に、他の企業にも制度導入の輪が広がれば」と期待を込めた。

 日本骨髄バンクの調べでは、ドナー候補者の約6割が自己都合で提供を辞退しており、その理由で最も多いのが「休みの都合がつかない」といった仕事に関するものだという。

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