苫小牧市出身の小林柊弥(日大3年)が2月に北海道立総合体育センター=札幌市=で行われた第71回全日本都道府県対抗剣道優勝大会北海道予選会の次鋒(じほう)の部で優勝、北海道代表を射止めた。高校から親元を離れて剣道に打ち込む小林は「次鋒としての役割を全うしたい」と意気込んでいる。
小林は5歳から苫小牧至誠館で剣道を始め、日新小5年時には赤胴少年剣道錬成大会男子個人戦で苫小牧勢初優勝を果たした。明倫中3年時にも北海道道場少年剣道大会の個人戦中学生男子の部を制した実力者だ。
さらなる高みを目指し、高校は日本トップクラスの九州学院高(熊本)に進学。レギュラー入りは逃したものの、ハイレベルな環境でひたすら稽古に励んだ。大学も全日本常連の日大に進学。レギュラーを勝ち取り、先鋒や次鋒として活躍している。
次鋒の部は75人が出場。準決勝では至誠館の後輩、中野豪己(日大1年)と対戦。先輩としての意地を見せ、小手返し面で勝ち切った。決勝では小中学生時代から何度も対戦している好敵手で、同じ日大の濱田公佑(3年)と激突。昨年の同大会準決勝で相まみえるも敗退、濱田が優勝した。今回は小林が合い面で接戦を制し、代表の座を勝ち取った。
北海道代表の次鋒として出場する全日本都道府県対抗剣道優勝大会は、4月29日にエディオンアリーナ大阪=大阪府=で行われる。大会前には代表合宿も行われるが、大学の授業や部活動で参加が難しい状況だという。小林は「北海道代表として活躍できれば、大学での剣道にも自信がつく。ふるさとのためにも頑張りたい」と意気込み、「何としても1勝して、後に続く選手を少しでも楽にしたい。攻撃的な剣道で、チームの士気を高められたら」と話す。
小林を5歳から中学3年まで指導していた至誠館の渡辺光敏館長は「試合ごとに技を工夫し、会得してきた努力家」と評価。大舞台に挑む教え子に「勝負だけでなく、周りに影響を与えられるような立派な剣道をしてきてほしい」と期待を寄せた。

















