苫小牧市出身の映画監督稲塚秀孝さん(72)は11日、市北栄町の沼ノ端交流センターで映画鑑賞会「街の小さな映画館」を開き、自身が制作したドキュメンタリー「フクシマ2011~被曝(ばく)に晒(さら)された人々の記録」(2012年)を上映した。市民ら23人が鑑賞し、被災者の心情に思いを寄せた。
鑑賞会は、市民に映画にもっと親しんでもらおうと昨年始めた催しで、4回目。
同日は東日本大震災の発生日だったことから、東京電力福島第1原子力発電所の事故で被災した福島県飯舘村と南相馬市の住民の思いや不安、悩みを映し出した同作品を上映した。
上映前、稲塚さんは「福島第1原発の事故が起こり、被災地がどうなっているのかを自分の目で確かめたくなった」と制作のきっかけなどを語った。
来場者が震災について語り会う時間も設けられ、「津波が4階の校舎まで押し寄せた被災地の学校に行った時、『ここまで水が来たらどうしようもない』と思い、怖くなった」「地震発生時、いつもと違う揺れに感じたので、一人で暮らす母親が心配になって会いに行った」などと話す人がいた。
市錦町の自営業吉本光国さん(71)は「被災地で台所だけが残った家を見た。人が実際に生活していた場所だったことが伝わってきて、心が痛んだことを思い出した」と複雑な表情を見せた。
















