新型コロナウイルス対策として約3年にわたって求められてきたマスクの着用が13日から屋外、屋内とも個人の判断に委ねられた。コロナの感染症法の位置付けが5月8日から季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行するのを前にした大幅なルール緩和だが、初日の苫小牧市内はこれまで同様に着ける人の姿が多く見られた。
【公共施設、病院】
市役所1階で窓口業務に当たる保険年金課の長崎佳治課長(47)は「マスクを着けていない来庁者はほとんど見掛けなかった。職員も市民と接する場合は着用が基本で、庁内は今までと変わらない光景だった」と初日を振り返った。
総合体育館では利用者の多くがマスクを着けて入館したが、運動中は外す人が増えたという。鎌田順一館長(33)は「手指消毒や密の回避など感染症対策への協力は引き続き呼び掛ける」と述べた。
市立病院は院内滞在中は着用を求めており、ホームページなどで周知。国が医療機関や高齢者施設訪問時の着用を推奨しており、佐々木薫事務部長(57)は「マスクをしていない人には職員が着用をお願いする。今のところ、来院者は皆着けてくれている」と話した。
【映画館、タクシー】
柳町のディノスシネマズ苫小牧は同日から映画本編が始まる前、マスクを外して鑑賞できることを伝えるCMを上映。売店窓口につるしていた飛沫(ひまつ)感染予防のビニールシートは取り外した。杉保智支配人(40)は「来館者のほぼ100%が着用しており、大きな変化はまだない」と言う。
JR苫小牧駅前で乗客を待っていたもえぎ町のタクシー運転手加藤忠一さん(72)は「(同日夕方時点で)14~15人を運んだが、乗ってから降りるまでマスクを外した人は1人もいなかった」と語った。
【講習会、読書会】
市民活動センターで開かれた市民向け傾聴講習会では、主催する市社会福祉協議会・ボランティアセンターが冒頭、マスク着用への協力を呼び掛けた。開催要項に基づくもので、講師や社協職員を含む出席者約60人ほぼ全員がマスクを着けての実施となった。
音羽町の妙見寺で行われた読書会でも市民ら12人が参加したが、マスク無しの参加者はゼロ。錦西町の牧師桐生信さん(75)は「室内で何かあったとき、他人に迷惑を掛けてしまうかもしれないので着けた。外を歩くときは外す」と話していた。
【飲食店、菓子店】
元中野町の「Cafe deのり」の常盤賢司店主(45)は「飲食店なのでいきなりスタッフが外すことに不快感を覚える人もいると思う」と考え、店員3人は全員着用。店内のマスク着用を求める張り紙は撤去したが、ノーマスクの来店客は皆無だった。
錦町の居酒屋「貝処 一分銀」は従来通りの感染症対策を講じ、店員のマスク着用を継続する方針。客も着けて来店する人がほとんどだったという。
美原町の洋菓子店「おかし日和」も店内の様子はいつもと変わらず、「購入者はほぼ全員がマスクを着用していた」とオーナーの髙橋拓さん(41)。「4人のスタッフには、何かあって1人でも休みになると困るので、勤務中は着用をお願いしている」と述べた。
【幼稚園、学校】
北栄町のはくちょう幼稚園は、園児のマスク着用を保護者の判断に委ねているが職員は原則、着用を継続していく考え。外していても、ポケットなどに入れて持ち歩く園児がほとんどでマスク無しで登園したのは1クラス20人中1~2人だった。「インフルエンザや胃腸炎も流行してきており、せきが出るなど園児の体調が悪い時には着用してもらうように呼び掛けている」(谷口亜由美園長)。
東中学校は、今年度内はこれまで通り校内でのマスク着用を継続していく方針。卒業式での生徒、教職員のマスク着用は各自の判断に委ね、来年度については道や市教委から新たな通知が出されれば、それに従う予定だ。
学校行事の体育大会に参加していた苫小牧東高校1年の高橋悠太さん(16)は「対応は人それぞれになると思うが、顔と顔を突き合わせて話す場面では着けるよう学校で言われている。いちいち着けたり外したりするのは面倒なので、基本的には着けたまま」と話した。
















