後継者不在率68% 5年連続低下 初の70%割れ 道内企業動向

後継者不在率68% 5年連続低下 初の70%割れ 道内企業動向

 帝国データバンク札幌支店は、道内企業の後継者不在率動向調査結果を発表した。2022年における不在率は68・1%となり、前年比2・9ポイント低下。コロナ禍前の19年からは4・8ポイント下回り、5年連続で低下した。調査を開始した11年以降では初めて70%を割った。ただ、全国の後継者不在率(57・2%)を10・9ポイント上回っており、都道府県別では島根、鳥取、秋田県に次いで4番目に高かった。

 道内企業の業種別では、全ての業種で前年を下回った。最も低いのは製造業の61・9%。以下、卸売業が64・8%、運輸・通信業と不動産業が共に67・8%。最も高かったのはサービス業で71・9%だった。

 22年の代表者の就任経緯では、「同族承継」が36・9%と最も高い。これに血縁関係によらない役員などを登用した「内部昇格」(32・9%)が続いた。また、買収や出向を中心にした「M&Aほか」は19・1%と2割弱で推移。同じ親族外の承継でも社外の第三者を代表として迎える「外部招聘(しょうへい)」は8・9%だった。

 後継候補が判明した道内企業の後継者属性では、「子供」が44・6%で最多。前年に比べ3・2ポイント下回ったが、全国(35・6%)より9ポイント高い。次いで「非同族」が38・7%となり、前年から3・2ポイント上昇した。

 後継者不在率が道内で初めて70%を下回ったことについて、同支店ではコロナ禍前から官民一体となって推し進めてきた事業承継の重要性が「中小企業にも浸透・波及してきた」と分析。さらにM&Aの普及や事業承継税制の改良・拡大、金融機関主導の事業承継ファンドなど、多種・多様なニーズに対応可能なメニューがそろっていることも「後継者問題の解消に多大な役割を果たしている」と指摘した。今後も不在率は引き続き低下していくと予想している。

 調査は同社のデータベースを基に20年10月~22年10月を対象として、事業承継の実態について分析可能な道内企業1万654社における後継者の決定状況などを分析した。

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