駒大苫小牧高校卓球部男子の荒井正明(3年)=後志管内寿都中出=、湯田康太郎(同)=青森西中出=が4月から関東、東海の強豪大でプレーを続ける。団体の全国高校総体北海道予選会で13年ぶり優勝、道選抜大会では7年ぶりの制覇にチームを導いた両エース。「伸びしろはまだまだある。後輩たちの刺激になる存在になってほしい」と、小林正佳監督の期待を受けながら新天地へと飛び立つ。
主将としてチームを支えてきた荒井は、関東リーグ1部所属で日本大学選手権(インカレ)男子団体18回の優勝を誇る専修大に進む。
中学3年生で国民体育大会少年男子の道代表入り、昨年の高校総体道予選シングルス優勝など道内で数々の功績を残したが、全国での実績は他の専大勢と開きがある。「期待されていないところからのスタートになる」ことは承知の上だ。
専大は小林監督の母校でもある。「彼の現時点でのレベルでは、とてつもない差を感じるはず」。それでも同大進学の背中を押したのは「常に向上心を持って卓球に取り組む」荒井の姿勢にあった。
日々提出される卓球ノートには、世界クラスの選手の動画解析を欠かさず記載するほどの研究家。「折れずに努力を続ければ必ず花開く」と小林監督はエールを送る。
2012年ロンドン五輪男子シングルス金メダリストの張継科(中国)を参考にした「チキータ」など、自在なバックハンドさばきが武器の荒井。大学では「張選手のようにもっとアグレッシブなプレーがしたい」と意気込む。
湯田は東海リーグ1部で急成長中の朝日大(岐阜)に決まった。実業団の日本卓球リーグ2部にも名を連ね、「強いところで卓球を続けたかった」と湯田。加えて教員免許を取得し、将来は生まれ故郷の青森で指導者として後進育成に携わるのが夢という。
中学までは全国大会とは無縁の存在。駒大苫入学時も部内リーグで常に下位だった。「力の差を感じた」が負けん気の強さは人一倍。「練習から全く手を抜かない」と小林監督が目を見張る努力で頭角を現した。
得意のフォアハンドショットは威力抜群。先輩たちにアドバイスをもらいながら日々の朝練習で磨いたサーブも一級品だ。学年を重ねるごとに「勝ち方や努力の仕方が分かるようになった」と湯田は振り返る。
大学カテゴリでさらなる進化を誓う。東海1部には、国内屈指の強豪愛知工業大がいる。「愛工大を破って優勝に貢献できるように頑張る。個人ではインカレの上位に入りたい」と未来図を描いた。




















