苫小牧市宮の森町の小野田広子さん(77)は19日、札幌市の有朋高校通信制課程を卒業する。もう後がない―と4年前、念願の高校入学を果たした小野田さん。「卒業するのは寂しい」と名残惜しそうにしながらも「勉強が楽しくて楽しくて、仕方なかった」と声を弾ませた。
岩見沢市出身。生まれてすぐに父親を亡くし、物心付いたときから青果店を営む母親の手伝いをした。手に職を付けなさい―との母の教えで中学卒業後は理容学校へ。「半強制的に行かされた」と笑う。
19歳から姉が営む理容室で働き、21歳で結婚。6年後に夫の仕事の関係で苫小牧市に転居し、苫小牧民報社の販売所でスタッフとして勤務する傍ら、1989年からは趣味の書道の腕を生かして小中学生らを対象に書道教室を開いてきた。
高校での勉強を夢見た小野田さんは何度も定時制高校への入学を検討。願書も3~4回取り寄せたが、息子2人の子育てと夫の母親の介護に追われて断念した。これ以上待てない―と、有朋高校に入学したのは73歳。月に2回、協力校の苫小牧東高校へ通学し、自宅での自習に励んだ。その結果、4年間で76単位を取得し、卒業を迎えた。
「当初は、数学が難しくて分からなかった」が、勉強するうちに成績は上昇。「1年生の頃は5段階中3が多かったが、2年生以降は5になった科目がたくさんあった」と話す。4年間で200枚ほどの課題(リポート)をこなし、3年生の自主研究では書道の歴史についてまとめた。
小野田さんは「リポートを解くのが楽しかった。全問正解だと万歳していた」と笑顔を見せる。「知らなかったことをたくさん知ることができた。家族の応援もあり卒業できた」と4年間を振り返り、「体力、気力があれば次に、通信制大学への入学も目指したい」と新たな意気込みも語った。
同校によると、小野田さんは今年度の卒業生410人のうち最高齢という。
















