北大苫小牧研究林のCF、野田サトルさんも描き下ろしイラストで応援

北大苫小牧研究林のCF、野田サトルさんも描き下ろしイラストで応援
野田さん描き下ろしイラストなどに笑顔の苫小牧研究林の職員ら=画面上のイラストは©野田サトル/集英社

 北海道大学北方生物圏フィールド科学センター苫小牧研究林(苫小牧市高丘)のクラウドファンディング(CF)を応援しよう―と人気漫画「ゴールデンカムイ」(集英社)の作者野田サトルさん=北広島市出身=から描き下ろしのイラストとメッセージが届いた。CFは4~10月に月1回しかない林内の森林資料館と森林記念館の開館日を増やすため、31日まで実施中。同研究林は「非常に強力な力添えをいただいた」と、野田さんの好意に感謝する。

 CFの広報戦略を模索していた同研究林の職員が、野田さんのデビュー作でアイスホッケーが題材の漫画「スピナマラダ!」(同)に着目。作中、選手がトレーニングに励む場所として登場する林内の山王神社周辺の描写が「正確で緻密」と職員一同感嘆し、「野田先生は苫小牧市や研究林に、何がしかの愛着や思い出を持っているのでは」と期待を膨らませていた。

 2月下旬、集英社を通じCFのPRへの協力を打診すると同月27日付のメールで、野田さんから応援メッセージと画像データが届いたという。

 野田さんはメッセージで研究林には何度も漫画の取材で訪れていたことを明かし、「とてもきれいな小川が流れており、散歩コースとしても、気持ちのいい場所です」と紹介。CFで開館日増を目指す森林資料館にも触れ、「資料館を訪れた際には、ぜひ近くの山王神社へお参りに行ってみてほしいです。皆様応援よろしくお願いします」と呼び掛けている。

 イラストはゴールデンカムイの主人公の一人、アシリパがエゾリスを腕に載せ「苫小牧研究林にはたくさんの肉…いや『お友達』に会うことも出来るぞ」などと、研究林の魅力を原作ファンの心をくすぐる言い回しで語る様子を描いている。

 交渉に当たった技術専門職員の髙橋太郎さん(52)は「プロの漫画家にイラストまで描き下ろしてもらえるとは考えておらず大変ありがたい」と感謝。研究林の公式ツイッターを管理する技術職員の荒木小梅さん(27)も「野田先生のメッセージを投稿すると、閲覧数が普段の10倍以上に跳ね上がり、ツイッターのフォロワーも増えた」と喜ぶ。

 林内の資料館や記念館は現状の予算では、技術職員を配置し開館できるのが4~10月の最終金曜日(午前9時~午後4時)のみ。研究林はCFで集めた資金で毎週土曜または日曜にも開館するほか、樹木園を中心に案内板の充実を目指す。

 CFによる寄付金は23日時点で175万5000円となり、すでに当初目標額150万円を上回っているが冬期間の開館や展示資料の薫蒸消毒などの費用確保も視野に、予定通り今月末までCFを続ける。

 CF事業を担当する植竹淳准教授(45)は「野田先生の力添えもあり、研究林を知らなかった人にも知ってもらうことができた。6月にも(毎週土曜または日曜の)休日開館を実現できれば」と話す。

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