高校ハンドボールの室蘭支部春季大会は22日、苫小牧工業高校体育館で男子トーナメントが行われた。苫小牧工業は決勝で室蘭栄に32―31で競り勝ち、12大会連続14度目の栄冠をつかんだ。
大会は室蘭ハンドボール協会主催、道高校体育連盟室蘭支部が共催した。静内、苫小牧高専を含む4校が出場。苫工は1回戦で苫高専に快勝すると、決勝では前半を15―17で折り返したが、後半にようやくリズムをつかみ逆転した。
▽決勝
苫小牧工業32-31室 蘭 栄
▽3位決定戦
静 内36-15苫小牧高専
▽1回戦
苫小牧工業28-14苫小牧高専
室 蘭 栄28-22静 内
-連覇のバトン、チーム力で死守
苫工が薄氷の勝利で王座を守った。決勝の相手は今年の全国選抜大会北海道予選で4強入りした室栄。先輩たちがつないできた連覇のバトンの重圧も重なり、動きはいつも以上に硬かった。
さらに冬期間は当時の1、2年生10人で活動してきた。GKを含めた1チーム7人で行う競技。紅白戦など実戦的な練習も満足にできていなかった。悪い予感は的中し、前半は最大6点のリードを許す苦しい展開。「正直焦った」と今野主将(3年)は言う。
パスミスや構築中のマンツーマンディフェンスのほころびなど攻守にちぐはぐさは目立ったが、忘れなかったのは声だ。コート上のプレーヤーはもちろん、4月に加入した「1年生がベンチから盛り上げてくれた」と主将。後半は徐々に本来の力を発揮し、最後は1点差を物にした。
部活動見学に1年生20人以上が参加し、現時点で8人が仲間入りするなどチームは活気づいている。「練習から雰囲気ががらっと変わった。上級生はよりリーダーシップを取るようになったし、それぞれが自発的に動けるようになった」と武田監督は目を細める。
集大成となる5月の高体連室蘭支部予選まで1カ月。現在10連覇中。今野主将は「一丸となって次の大会でも連覇したい」と意気込んだ。

















