国内大手企業8社が次世代半導体の国産化を目指す共同出資会社Rapidus(ラピダス、東京)が千歳市に建設する新工場に対し、政府が新たに2600億円(累計3300億円)を補助すると発表したことを受け、道は26日、北海道次世代半導体産業立地推進本部(本部長・鈴木直道知事)会議を開いた。知事は「世界最先端、最高水準の半導体を北海道から世界に届けるという前例のない壮大なプロジェクトが本格的に動きだす」と述べ、今年9月の着工へ向けた支援策の検討を加速するよう指示した。
トヨタ自動車、NTTなどが計73億円を出資し2022年に設立されたラピダスは、新千歳空港に隣接する工業団地「千歳美々ワールド」に最初の工場を建設する。半導体は回路の線幅が狭いほど性能が高く、同社は2ナ ノ(ナノは10億分の1)メートルの次世代半導体の量産を目指す。人工知能(AI)や量子コンピューターでの需要を想定する。
製造拠点となる千歳市の工場は9月に着工し25年1月に完成予定で、まずは試作ラインを整備する。20年代後半に次世代半導体の量産を開始する計画。総投資額は5兆円を見込み、本道では過去最大規模の国策プロジェクトとなる。
工場建設と並行して人材育成にも力を注ぐ。経済産業省主導で昨年12月に立ち上げた「技術研究組合最先端半導体技術センター(LSTC)」が中心となり、東大や東京工大などの学生を育てる。
3月に道が設置した全庁組織の立地推進本部会議では、国やラピダスの動きを確認。知事は試作ラインの完成を目指す「25年まで残された時間は限られている」と指摘し、国の関係機関や千歳市などと構築してきた支援体制を最大限に活用しながら「全庁一丸となり、オール北海道でスピード感を持って取り組まなければならない」と述べた。
また、知事は壮大なプロジェクトの成功には「道民の理解と共感が不可欠」と強調。26日夜に千歳市で開催したセミナーを皮切りに「今後もさまざまな手段、機会を活用して、道内での機運醸成に切れ目なく取り組む」と説明。さらに「道内企業の取引、参入やデジタル人材拠点の形成に戦略的に取り組む」とし、「その成果を全道に波及させて本道経済を活性化させていく」との姿勢を示した。
















