トラックにバイオ燃料 ミドリムシ由来 脱炭素推進へ 苫小牧埠頭

トラックにバイオ燃料 ミドリムシ由来 脱炭素推進へ 苫小牧埠頭
特別塗装トラックと海津社長(右)ら=17日午前11時40分ごろ

 苫小牧市入船町の倉庫・港湾運送業、苫小牧埠頭(海津尚夫社長)は17日、脱炭素社会実現に貢献しようと、植物プランクトン「ミドリムシ」由来のバイオディーゼル燃料を使ったトラックの運行を始めた。ユーグレナ(東京)が製造、供給する次世代燃料「サステオ」を道内で初導入し、利用拡大の可能性などを検証する。北海道クールロジスティクスプレイス(弁天)で出発式を行い、「緑」をモチーフとした特別塗装トラックが出発した。

 ユーグレナはミドリムシを使った食品や化粧品などの開発、販売を行っており、「サステオ」はミドリムシを原料にした新燃料。燃料は燃焼段階で二酸化炭素(CO2)を排出するが、サステオはミドリムシが成長する過程の光合成でCO2を吸収するため、脱炭素化への貢献が期待される。軽油を使用する車両でそのまま使えるという。

 サステオは今年3月、北海道などの寒冷地でも使える軽油「特3号」のJIS規格を取得。苫小牧埠頭は脱炭素化を進める一環で試験導入を決めた。グループ会社の大北運輸(晴海町、藤永浩介社長)の配送トラック1台で検証し、軽油と混ぜ合わせた「サステオ20」を使う。通常の軽油と比べて費用が数倍かかるが、CO2削減効果は約20%を見込めるという。

 苫小牧埠頭の柏原滋経営企画部長は「昨年に中期経営計画(2022~25年度)を策定し、CO2削減方法を検討してきた」と振り返り「まずは既存の軽油を使う車両との比較、検証を今年度中に行う」と説明。今後について「効果やコスト面の課題がクリアできれば、利用する車両を増やすこともある」と話す。

 17日の出発式は関係者ら約20人が参加し、テープカットのセレモニーを行った。海津社長は「緑色のトラックが道内各地を走ることで、カーボンニュートラルに貢献できれば」と期待し、ユーグレナの尾立維博執行役員エネルギーカンパニー長も「自然あふれる北海道の環境を守るため、この機会を次の大きなステップにしたい」と意欲を見せた。

 「サステオ」は20年から販売を開始し、消防車やフェリー、航空燃料など幅広く使われ、供給実績は4月末現在70件超。25年にマレーシアで自社プラントの操業開始を予定。生産量は19年時点で年間125キロリットルを、25年に同25万キロリットルと2000倍近く拡大させることでコスト削減を図る。

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