水素製造スタート 弁天に道内最大級設備 寒冷地運用のノウハウ確立へ 北電

苫小牧市弁天で運用を開始した水素製造設備=18日

 北海道電力(札幌)は18日、苫小牧市弁天に導入した水電解による水素製造設備の運用を開始した。水電解装置は1メガワット級で、寒冷地に対応した道内最大の装置。当面は試験的な運用でノウハウ確立を図り、2026年にも企業、自治体などへの水素供給を本格化する予定だ。

 50年のカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出ゼロ)達成に向けた取り組み。経済産業省の「再生可能エネルギー導入加速化に向けた系統用蓄電池等導入支援事業」に採択され、昨年8月から苫東厚真発電所(厚真町)の西側約3500平方メートルで整備を進めてきた。

 施設は鉄骨造り平屋建て、延べ床面積198平方メートルで今年4月に完成。総工費は非公表。水素の発生量は1時間当たり200N(ノルマル=大気圧、零度=)立方メートルで、国内大手自動車メーカーの水素燃料電池車(FCV)3台の満タン分に相当する。

 施設は電解槽2基、水素圧縮機1基などが入る。電解槽で水を電気分解して水素を製造し、敷地中央の水素ホルダーと呼ばれるタンクに貯蔵。水素圧縮機を経て、屋根付きの水素出荷設備内でタンクローリーなどに充塡(じゅうてん)する。

 18日に運用を開始。各種装置の応答、耐久性などを確認しながら水素を製造し、道内のエネルギー事業者に供給する。同社は「寒冷地における安定かつ効率的な水素製造を実現するためにノウハウ確立を図る」とし、本格的な供給に向けて同時進行でニーズを掘り起こす。

 同社は25年4月に営業運転開始を目指すエクイスグループ(シンガポール)の「苫東バイオマス発電所」への事業参画、ENEOS=エネオス=(東京)など5社共同で展開のグリーン水素サプライチェーン(供給網)構築など、苫東地域で精力的に再生可能エネルギーの可能性を模索しており、「再エネ資源量が豊富な北海道において、さらなる再エネ導入拡大に貢献したい」としている。

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