ヤングケアラーを支援 苫小牧市、条例制定へ検討部会設置

ヤングケアラーを支援 苫小牧市、条例制定へ検討部会設置
市ヤングケアラー支援条例案について協議する部会員ら

 大人の代わりに家族の世話や家事を担う「ヤングケアラー」を早期に発見し、地域全体で支えるための「苫小牧市ヤングケアラー支援条例」の制定に向け、市子ども・子育て審議会内に検討部会が立ち上がった。ヤングケアラーに特化した条例は全国的にも珍しく、施行は2024年4月1日を目指す。24日、市職員会館で初顔合わせの会合があり、苫小牧人権擁護委員協議会の岡田秀樹会長を部会長に選出した。

 ヤングケアラーは、大人が担うような家庭内の仕事を日常的に行う18歳未満の子どもを指す。学業や交友関係、進路選択に影響するケースも少なくなく市はヤングケアラーをまち全体で見守り、適切な支援につなげるための指針として条例の制定を準備。学識経験者をはじめ地域福祉、高齢者介護、療育、教育に携わる人ら計13人で構成する同条例検討部会を立ち上げた。

 この日の会合では、道保健福祉部次長兼ケアラー支援担当局長の野沢めぐみさんが21年度の全道調査で中学2年の3・9%、全日制高校2年の3%、定時制高校2年の4・5%がヤングケアラー状態にあることを報告した。

 対策としてヤングケアラーを含むすべてのケアラーと家族を支えるため、22年4月に道ケアラー支援条例が施行され、今年4月には支援推進計画がスタート。啓発活動や相談窓口の周知、オンラインサロン開設、苫小牧を含む道内8カ所にヤングケアラーコーディネーターを配置するなどの事業を進めてきたことを説明した。

 北海道ヤングケアラー相談サポートセンター(江別)の加藤高一郎センター長はヤングケアラーの傾向として、多くが自らの現状を自覚していない一方、大人と同じように強い責任感で行動している点を強調。「大人が気付き、手を差し伸べ、見守ることが重要」と力説した。

 意見交換では、出席者から「ヤングケアラー状態にある子どもの存在に気付いたとき、どこにつないだらよいかを明確化すべき」「今ある福祉の支援制度や仕組みといかにつなげ、どう連携するかなど実働をイメージできる条例に」といった声が上がった。

 次回会合は7月に開き、骨子案を作成。意見公募を経て11月までに最終案をまとめ、市子ども・子育て審議会に報告後、24年2月の市議会定例会に条例案を提出予定だ。

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