大手電力会社による1日からの家庭向け電気料金の値上げは、物価高に苦慮する家計に追い打ちをかける。北電は平均23・2%の値上げ。苫小牧市内では諦めの声も漏れる中、一層の節約で乗り切ろうとする人たちもいる。
■ひとり親世帯
「電気料金に付随して食料品や生活用品もさらに値上がりするはず。今でもギリギリなのに、どうしたらいいのか」。18歳と11歳の娘を一人で育てる音羽町の会社員池田裕子さん(50)は深刻そうに語った。
電気使用量が増える冬場の1カ月当たりの料金は以前6000円台後半だったが、昨年の値上がりで1万円近くまで跳ね上がった。照明器具を省エネ効果の高いLED(発光ダイオード)電球に替えるなど工夫をしてきたが、さらなる値上げに「打つ手はない」と言い切る。「一般家庭もつらいけど企業も大変。このままでは倒産する会社が増え、さらに経済状況が悪化する。国の抜本的な経済政策が必要だ」と訴える。
■10代フリーター女性
「まだ上がるのか」と嘆くのは、糸井のフリーター鈴木紬さん(18)。以前は毎晩、電子レンジやオーブンを使って趣味の菓子作りに励んでいたが、電気代節約で月に2~3回ほどに減らした。夜はなるべく家族一緒の部屋で過ごすようにするなど、電気をつける部屋数を減らす努力をしている。
■留学生男性
北洋大に通う宮前町の留学生熊思楠(ユシナン)さん(20)は「食費だけでも昨年と比べて5000円~1万円ほど高くなっており、値上がりしていない地元の野菜を買うなど節約を心掛けている」と強調。「夜はパソコンの明かりだけにし、電気をつけないようにしている」と打ち明けた。
■40代主婦
明徳町の主婦中原沙織さん(45)は「値上がりは正直厳しいがロシアによるウクライナ侵攻も影響しており、仕方ないと思っている」とため息。「無駄な電力を使わないよう生活し、食費の節約や携帯電話料金プラン見直しなどの対策も講じている」とし「安全性への懸念から原発の稼働には基本的に反対だが、さらなる値上げが避けられないなら再稼働も検討してほしい」と切実な声を上げた。
■70代女性
錦西町の伊藤麗子さん(70)も「食品の高騰を受けて買い物の量を減らし、電気も小まめに消すなど日々節電を心掛けてきたが、今回の値上げで電気代は一体いくらぐらいになるのか。これ以上、どこを節約すればいいのか。家計はさらに厳しくなる」と頭を抱えた。
■オール電化住宅
拓勇東町の理容師冨野貴之さん(45)は「自宅がオール電化で胆振東部地震以降、家族みんなで節電に努めてきたが、昨年末は月の電気料金が2万~3万円も上がった」と話す。「今の時代、値上げは仕方ないと思うが、電力会社は本当に努力の限界なのか」と疑問も口にする。
















