北海道電力は1日、家庭向け規制料金を平均23・2%値上げした。料金値上げは2014年以来で、標準家庭モデルで1518円も上昇。規制料金の対象となる苫小牧市内の中小、零細事業者からは「厳しい」「もう限界」などの悲鳴が上がる。燃油や原材料の価格高騰などの影響が続く中でのさらなる追い打ちに、各事業者は節電や値上げへの対応に苦慮している。
海の駅ぷらっとみなと市場(港町)で海産物を販売する山本水産は、鮮魚を入れる冷蔵庫の電力使用量が多く、電気料金は毎月4~7割を占める。過去の値上げは経営努力で節電せずに乗り切ったが、山本英行会長は「約2割の値上げとなれば、4万円ほど負担が増える」と困惑。「お客さまに良い印象を持ってもらうため、照明を暗くするような節電はできない」と頭を悩ませる。
市内で生花店4店を展開する花もみじ(三光町)の高木一弘社長は「各店で月1万円ほど負担が増える。物価や光熱費、仕入れ値が全部上がっているので厳しい」と明かす。今年3月に三光町で開店した「atelier(アトリエ)花もみじ」では、照明にLED(発光ダイオード)を採用。各店で通路の電気を小まめに消すなど節電しており、今後について「花に価格転嫁はしづらい。店の改装時、LED照明の利用を検討したい」と話す。
新型コロナウイルス禍から立ち直りつつある飲食店も影響は大きい。錦町のバーPoleStar(ポールスター)は、ロシアのウクライナ侵攻などを背景に、酒類の仕入れ値が2倍に急増。電気料金の値上げも踏まえ、2時間飲み放題の料金を500円値上げした。夏に向けて気温が上がれば、店内でエアコンの稼働が増え、さらなる負担増も考えられるとあり、小熊勇太代表は「一難去ってまた一難。場合によってはさらに値上げせざるを得ない」と懸念する。
北電の電気料金値上げは平均的な家庭モデル世帯で、月1518円増の8299円になる。事業者の営みや市民の暮らしを直撃する負担増に、苫小牧消費者協会の山内幸子会長は「北電は自分たちの身を切ることができているのか」と疑問を投げ掛け「節電できることはすべてしている人が多い。みんな困っている」と訴える。
















