苫小牧市はICT(情報通信技術)で地域課題を解決する「スマートシティ」の取り組みを加速させている。8日に市スマートシティ官民連携協議会の今年度第1回運営委員会で、会員が提案した47事業のうち、3事業の実現を目指す方針を確認。今後は事業化分科会を設置して検討し、10月にも自動運転バスの実証実験を行う方針だ。
実施を検討する事業と提案者は、ボードリー(東京)の「苫小牧駅周辺における自動運転バス実証実験」、北海道日立システムズ(札幌)の「健康支援サービス事業~おなかの中から健康な一生を~」、清水建設(東京)スマートシティ推進室と同社北海道支店(札幌)の「苫小牧市スマートシティ事業・苫小牧駅前再整備事業」。
このうち前年度から俎上(そじょう)に載せていた自動運転バスは、10月にもJR苫小牧駅―海の駅ぷらっとみなと市場間で実証事業を考えている。期間は1カ月間程度で、料金は無料を想定。今後事業者を公募し、詳細を決める。同事業に先駆けて、9月2、3両日に苫小牧港・西港北埠頭(ふとう)キラキラ公園で開かれるイベント「トマコマイミライフェスト2023」の会場と周辺駐車場を結び、来場者に体験してもらう催しも計画している。
この他、健康支援サービスは、健康診断の結果を健康情報支援データ基盤に蓄積し、AI(人工知能)を活用して将来の生活習慣病疾病リスクの見える化を図る。駅前再整備は、観光などで苫小牧を訪れる人の人流データを分析し、交流人口の増加や公共交通の利便性、観光地の魅力向上につなげる。
協議会事務局の市は、自動運転バスを通して「市民の認知度を向上したい」と説明し、他2事業についても「地域課題の解決を目指す」と意欲。委員として会合に参加した室蘭工業大学の有村幹治教授(交通計画)は「住民の健康や駅前活性化など可能性がある事業が多い」と評価。苫小牧駅前周辺で人口密度が低い傾向を踏まえ、「人が集まる場所をうまく結び、データを活用しながら将来ビジョンを作ると、良いまちになるのではないか」などと助言した。
















