苫小牧市高砂町に住む澤田みつさんは、94歳にして「スマホデビュー」を果たした。旧来型の携帯電話機「ガラケー」が古くなったため今春、買い替えようとしたが、携帯各社がガラケー販売を終了。思い切ってスマホの使用を決め、1カ月ほど前に初めて手にした。毎日、家族との連絡で「腕」を磨き、次は「趣味の写真撮影もしてみたい」と意欲を燃やしている。
操作は近くに住む次女が一から教えてくれた。ボタンを押すガラケーとは異なり、画面をタッチする「タップ」や、指先をスライドさせる「スワイプ」など独特で複雑な操作に、「どう触ったらどう動くかを覚えるのが大変」と四苦八苦。それでも基本操作をしっかり習得し、通話のための操作はもはやお手の物だ。
「デビュー」からまだ1カ月のため通話以外のアプリケーションは利用していない。しかし、旅行が趣味で、80代まであちこち訪れてはカメラで風景を撮影してきたという澤田さん。「スマホでも写真が撮れたら面白いね」と、カメラ機能の習得にも挑戦し始めた。
澤田さんは今も、町内会活動やごみステーションのパトロール活動に積極的に取り組んでおり、地域の「生き字引」的存在だ。高砂町町内会の奈良幸眞会長(74)は「地域のために頑張ってきた先輩が、年齢を言い訳にせずに新しいことに挑戦する姿はとても素晴らしい。自分も見習いたい」とエールを送る。
高齢者の孤立化を防ぐ取り組みの一環で、スマホ講座を開設している市社会福祉協議会の那須智孝さんは「スマホに苦手意識を持つ高齢者も多いが、新たなつながりを生むきっかけにもなる。澤田さんの頑張りを他の人にも伝え、前向きな挑戦を促していきたい」と語る。
















