【ニューヨーク時事】米プロバスケットボール協会（ＮＢＡ）の王者を決めるファイナル（７回戦制）は１２日、コロラド州デンバーで第５戦が行われ、西カンファレンスのナゲッツが東のヒートを９４―８９で下し、４勝１敗で初制覇を果たした。

　チーム創設５６年目で初の頂点。歓喜の輪の中心にはヨキッチがいた。最優秀選手（ＭＶＰ）に贈られるトロフィーを手に「自分のためではない。このチームのためにやってきた」と感慨を込めた。身長２１１センチ、体重１２９キロのセンターは圧倒的な存在感でコートを支配。ファイナル５試合で平均３０・２得点、１４リバウンド、７・２アシストを挙げた。

　母国セルビアのチームに所属していた２０１４年にドラフト全体４１位の下位指名でナゲッツへ。若返りを図るチームの中で飛躍を遂げ、昨季まで２季連続のシーズンＭＶＰに輝いた。マローン監督は「最高の状態を維持し、能力を発揮するために努力することを彼は怠らなかった。そして成功、お金、名声を得ても、プレー以外は昔と何も変わらない」と評する。

　本人は「個人の成績は気にしない」と話すが、「史上最高の選手」との評価も聞かれる２８歳。輝くトロフィーが改めて実力を証明した。

　◇ＮＢＡファイナル

１２日

　▽第５戦・デンバー（ナゲッツ４勝１敗）

　ナゲッツ９４―８９ヒート（ナゲッツは初優勝）