国土交通省は、2023年度からおおむね10年間の北海道開発の方向性を示す第9期北海道総合開発計画案を今夏にまとめる。従来計画で掲げていた食関連産業や観光業の振興に加え、新たに再生可能エネルギーの導入拡大といった脱炭素化を柱に据える点が特徴。50年までに道内の温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「ゼロカーボン北海道」の実現を目標とし、国の温暖化対策を先導する。第9期計画は年度内の閣議決定を目指す。
現在の第8期計画は16~25年度が計画期間。新型コロナウイルスの感染拡大やロシアのウクライナ侵攻による食料危機など、社会経済情勢が大きく変化したため、25年度を待たず、前倒しで見直すことにした。
北海道は再エネの導入ポテンシャルが高く、風力、中小規模の水力、太陽光の増強可能な発電量は47都道府県で最大級。一方で、長距離の都市間移動や大規模な暖房使用が必要なことから、住民1人当たりの温室ガス排出量は全国平均の約1・3倍に達している。
そこで第9期計画では、自然環境や景観に配慮しつつ風力や太陽光、バイオマスなどの導入を拡大。生み出した電力を消費地に届ける送電網の強化に取り組む方針だ。
また、都道府県で最も面積の広い森林の適正管理を進め、二酸化炭素(CO2)の吸収機能を発揮させる。新たな吸収源として注目される海藻など「ブルーカーボン生態系」も広げる。発電所や工場から排出されるCO2の貯留・再利用を行う「CCUS」の実証試験も、苫小牧市で引き続き推進する。
















