苫小牧市表町のラーメン店「麺こころ」の店内にユニークな写真が飾られている。富士山を覆う雲が巨大なネズミのように見える1枚や、冬の山中湖で2羽のハクチョウがくちばしを寄せ合う姿がハート形になった一瞬を捉えたものもある。
いずれも、愛知県で写真館を営む野田繁憲さん(75)が撮った作品だ。8年ほど前、野田さんが妻と道内で撮影旅行中に、同店マネジャーの高橋邦彦さん(58)が同じ店舗で当時営んでいたおにぎり店を訪れたのがきっかけ。野田さんが毎年のように立ち寄るようになり、写真もプレゼント。高橋さんがそれを店内に飾り始めた。
この交流もコロナ禍で途絶えたが、今年から撮影旅行を再開した野田さん夫婦。6月上旬、4年ぶりに同店に姿を見せた。高橋さんも「声を聞いて、すぐ分かった」と、ラーメンを振る舞った。
各地でも、念願の再会を喜んだ野田さん。「心が燃えるようにうれしかった」と思い出を語る表情ははつらつとしていた。(河)









