鈴木直道知事は5日の定例道議会本会議で、次世代半導体の量産化を目指すラピダス(東京)の千歳進出、GX(グリーントランスフォーメーション、脱炭素化)投資拡大の世界的な潮流などを踏まえ、苫小牧東部地域(苫東)への企業誘致について「道外での展示会などさまざまな機会を通じ、苫東の立地優位性を広くアピールするほか、企業のニーズに沿ったきめ細かな提案を行っていく」との姿勢を示した。中村守氏(公明党、苫小牧市区)の一般質問に答えた。
知事は苫東に関して「広大で交通アクセスも良く、水も豊富で、再生可能エネルギーを活用した取り組みも積極的に行われている」とし、「苫東の特徴を生かした誘致活動を展開することが重要だ」と強調した。
また、中村氏はラピダスが2027年の量産開始へ向け「大量の水の確保が焦点になっている」と指摘。▽苫小牧地区工業用水道を活用する▽千歳川から給水する―などの案が検討されているが、「どのように必要な水量を提供していくのか」とただした。
知事は「水源や取水方法、事業形態などについて、道の工業用水道の活用も含め、国、千歳市、ラピダス社と協議、調整を行っている」と説明。水の供給は「水利権の調整など多くの関係者の理解が不可欠。慎重に進める必要がある」と改めて指摘した上で、道としては「国家プロジェクトの成功に向け、スケジュールの達成を最優先に、できるだけ早期に決められるよう、取水可能性に必要な調査を行いながら、関係機関と緊密に連携し、迅速に検討を進める」と述べた。
この他、中村氏はラピダス進出を契機として半導体関連産業の本道への集積が見込まれることについて、「半導体人材を育成する体制が十分に整っているとはいえない。今後、道としてどのように取り組むのか」と迫った。
中島俊明経済部長は「道内の理工系大学や高専などでは、半導体産業を支える人材を育成するためのカリキュラムが十分整っておらず、理系人材の多くが道外に流出している」との認識を示した。その中で、国が北海道半導体人材育成等推進協議会を設立したことを挙げ、道では「こうした取り組みに積極的に貢献し、道立高校やMONOテクでの出前講座などにより、半導体関連産業を支える人材の育成に取り組んでいく」と答弁した。
















