日高沿岸で大量発生しているオオズワイガニが、苫小牧市港町の商業施設・海の駅ぷらっとみなと市場でも存在感を増している。6月中~下旬に各鮮魚店で販売を始め、1000円以下の買い求めやすい価格で人気。各鮮魚店は「味も、値段も、客からの評判は上々」と手応えをつかんでおり、海では「厄介者」たちが日の目を浴びている。
石垣水産(石垣孝幸社長)は6月下旬から、市公設地方卸売市場・水産棟(汐見町)で朝に買い付け、週に2~3日程度の頻度で販売。隣で並ぶ毛ガニは最高級で約1万6000円もする中、オオズワイガニは甲長数センチの小さい個体であれば、250円ほどで扱う例もあるという。
6日はえりも産のボイルと生を計約110匹仕入れ、680円と780円で売り出し、石垣社長(62)は「近場で取れ、冷凍されていないから、新鮮で甘くおいしい」とアピール。毛ガニ、ズワイガニなどの高級路線とは一線を画すため「商売の当てにはしていない」と話すが、「客が選択できる」と歓迎する。
山本水産(山本英誠社長)も木~日曜の週末、えりも産を入荷している。旬のハナサキガニ一匹1000円超に対し、オオズワイガニを1匹400~600円台で扱い、連日完売。山本社長(52)は「箱買いする客が多い」と喜ぶ。今後の販売は「初めてのことで分からない」としつつ、「雄は身も、みそも、味が良いと評判。実の入りは個体差があるが、価格帯も売りやすい」と話している。
オオズワイガニは、スケトウダラなどの刺し網に絡まり、漁具が破損するなど漁業者を悩ませている。北海道立総合研究機構水産研究本部(後志管内余市町)によると、1980年代にも、噴火湾から苫小牧の沿岸域で数千トンが漁獲されたことがあり、その後急減したが「原因は分かっていない」としている。道南太平洋は、成長が良いという調査があり「来年以降は大きくなり、商品価値が上がる可能性がある」と指摘する。
















