苫小牧市宮前町2の錦岡児童センター敷地内に7日午前、生後間もない子猫10匹が段ボールに入れられ遺棄されているのが同センター職員らによって発見された。同センターや隣接する錦岡保育園の通報を受け、苫小牧署が同日、現場周辺で捜査を開始した。市は先月、犬や猫の飼育に関するガイドラインを作成したばかりで、「動物の遺棄はれっきとした犯罪」と訴える。
猫が遺棄されていたのは、同センター東側の道路に面した草地。段ボールや雑誌などを回収するリサイクルボックスの脇で、雨にぬれた二つの段ボールに5匹ずつ入れられていた。若干衰弱していたものの、目立ったけがはなかったという。
同センターの中村直之センター長によると、6日午後9時ごろ、スタッフが帰宅した際に異常はなく、7日午前8時すぎ、出勤した職員が子猫の入った段ボールを発見した。同センターと同園が苫小牧署や市、苫小牧保健所など関係機関に通報。市内の保護団体「ねこの隠れ里」(藤田藍代表)に猫の保護を依頼した。
同日午後、苫小牧署員立ち会いの下、猫を保護した藤田藍代表は生後3週間ほどと同1カ月ほどの子猫が混在しており「2匹以上の親猫から生まれたのでは」と推測。シラミや真菌症、風邪症状が見られることから、「自由に家を出入りできるような野良猫に近い状態または不衛生な環境下で飼っていた猫が子どもを生み、面倒を見切れなくなって捨てた可能性もある」と話す。
このうち2匹は保護現場に居合わせた市民に譲渡され、残り8匹は同団体を通じて札幌の保護団体DearLife(ディアライフ)札幌に引き取られた。新しい飼い主が見つかるまで、ケアを受ける。
藤田代表は「今回はたまたま無事保護できたが、捨てられた後にカラスなどに襲われて死んでしまうことも珍しくない」と指摘。「猫は繁殖力の強い動物で、あっという間に増えてしまう。野良猫に餌をやる人もいるが、猫がかわいそうな思いをしないよう避妊去勢も徹底してほしい」と呼び掛ける。
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犬や猫などのペットの遺棄は動物愛護管理法違反で、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に課せられる可能性がある。市環境生活課は6月、犬や猫の適正飼育に必要な知識をまとめた「犬や猫と快適に暮らすためのガイドライン」を作成。遺棄が犯罪に当たることに加え、飼い主が終生飼育の責任を負うことや避妊去勢の必要性などを伝えている。
武田涼一課長は「胆振総合振興局では事情があって飼い主が手放した犬や猫を、新しい飼い主につなぐ取り組みも行っている。事情があって飼い切れなくなった際には遺棄せず、行政に相談してほしい」と呼び掛ける。



















