勇払舞台に駆け抜ける とまこまいマラソン

ハーフ最速の土橋=9日、勇払

 第40回とまこまいマラソン大会は9日、苫小牧市勇払で男女の年代別ハーフマラソン21・0975キロ、10キロマラソンと、2キロファンランの3種目が行われた。男子は30代で優勝した土橋晋也(斗南病院)が1時間13分5秒の最速でゴールした。女子は30代で頂点の川村綾(ちばりよ~RC)が1時間26分59秒で最速となった。

-ハーフ男子・土橋、転倒乗り越え制覇
 ハーフ種目で最も速かったのは男子30代の土橋晋也(斗南病院)。自身の今季初レースで「これからに向けて良い印象で優勝できてうれしい」と笑みをこぼした。
 スタート直後に転倒した土橋は「戦意を失いかけたが、なんとか巻き返そうと走った」と、擦りむいた足の痛みに耐えながら優勝を目指した。
 1キロ地点を越えて先頭に立つと軽快に足を運び、10キロ地点からは独走体制に。「抜かれたらしょうがない」と覚悟を決めてペースアップを図り、他を寄せ付けずハーフ最速の称号を得た。
 高校時は陸上部に所属し、大学から駅伝を始めた。大学卒業後、市民ランナーとしては6年目を迎える。苫小牧でのレース参戦は初めてで「静かな土地で集中して走ることがきた」。レースを振り返り「途中からは自分との戦いだったので、精神面でもさらに成長できた。自分の力を試せたし、満足です」と語った。

-ハーフ女子・川村、沿道の応援力に優勝
 ハーフの女子30代で栄冠をつかんだ川村綾(ちばりよ~RC)が女子最速を手にした。「優勝を目指していたので、ひと安心」と目を細めた。
 スタートからしばらくは他選手の出方を伺い「前に女子選手を置いて走りたかった」とプラン通りにレースを運んだ。9キロすぎから先頭に立ち、15キロ地点では「かなりきつかった」が、「沿道の応援が力になった」と苦しさを乗り越え、駆け抜けた。
 スタート後は涼しい風が気持ちよかったが、中盤から気温が上昇。自己記録には及ばなかったものの「この気温の中なら80点くらいの走り。良いレースができた」と笑顔を見せた。
 平たんで上りも少なく走りやすかったと話す川村。走ることが好きで7年前にマラソンを始めた。とまこまいマラソンは「多くの人と競いながら良いスピードで走ることができて一段成長できた。今後の大会につながる内容だった」と話した。

-10キロ男子トップ・渡辺
 正式なタイムは出なかったが、男子10キロは50代の部の渡辺浩太(室蘭市)が39分台でトップでゴールへ。先導ミスで数十メートルのロスを背負ったが、すぐに切り替え、3キロすぎにトップへ踊り出ると、そのままゴールに飛び込んだ。
 月に150キロは走り込むランナー。とまこまいマラソンは初出場。「全体的に遅いペースだったが、平たんなコースで走りやすかった。単調なので集中力が必要かな」と苦笑い。「タイムなしは残念でしたが、気持ちよく走れた。来年も出場できたらいいですね」と話していた。

-10キロ女子トップ渡部
 女子10キロは40代の部の渡部世里香(札幌市)がトップ。序盤は先頭集団から離れていたため先導ミスには巻き込まれず、「普通に走れた」と冷静にレースを運び、5キロすぎに先頭に立った。公式タイムなしにも「途中でちょっと体調不良もあったが、気持ちよく走れた。いいマラソンになった」と振り返った。
 趣味で始めたマラソンは7年目。毎日15~20キロは走り込む。今回は41分台を目標に掲げたが、惜しくも43分台に。「平たんなコースで走りやすかった。機会があったら来年も出場したい」と会場を後にした。

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