世界の白老

世界の白老

 34年前の1989年9月22~25日、白老町のポロトコタンなどで「北方民族国際フェスティバル」が開かれた。当時の記事によると、旧ソ連極東地区からニヴヒ、フィンランド・ラップランドのサーミ、カナダ北西海岸のヌチャヌフ、同東部のイヌイットら七つの北方少数民族から計約40人が集まり、子どもたちや町民らと交流した―とあった。

 民族共生象徴空間(ウポポイ)開業から3年。自分は駐在して1年と少しだが、世界各地から少数民族の人たちが現地を訪れ、互いの歴史や置かれている状況を語り合い、祈りを交わすのを見た。

 30年以上前の北方民族国際フェスのようにウポポイも近い将来、世界各地で少数派を強いられてきた人たちの希望の地として、互いの現状や未来について語り合う国際会議の場になるかもしれない。あるいは互いの歌や踊り、祈りを分かち合う民族芸能祭の開催地たりうるかもしれない。白老の名が世界で「共生」の代名詞となる未来を夢見たい。(半)

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