ヘルパンギーナ大流行 患者過去最多42・25人 苫保健所管内

ヘルパンギーナ大流行 患者過去最多42・25人 苫保健所管内
感染対策で手洗いを徹底する園児たち

 苫小牧保健所管内(東胆振1市4町)で、乳幼児がかかりやすい夏風邪「ヘルパンギーナ」が猛威を振るっている。同保健所によると、定点当たりの受診患者数は最新第28週(10~16日)の速報値が42・25人で、現行の感染症発生動向調査方式になった2006年以降で最多。6日の警報発令後も感染拡大が続き、発令基準値6人の7倍以上に増えており、保健所などは啓発に力を入れている。

 主に5歳以下の乳幼児がかかるウイルス性感染症。発症すると高熱や喉の痛み、口内炎などの症状が出る。同保健所は管内小児科5カ所の定点医療機関で感染状況を把握している。

 今年は第24週(6月12~18日)に感染を初確認して以降、管内の定点当たり患者数は増加の一途。第26週(同26日~7月2日)に9・0人となり、16年以来7年ぶりの警報発令となった。

 さらに第27週(7月3日~9日)は道内最多の27・20人を記録。前週比3倍以上で管内過去最多も更新した。発症者の9割以上が7歳以下といい、流行の波が押し寄せている。

 柏木町の青空幼稚園(冨樫聖子園長)は7月に入り、ヘルパンギーナ症状で休む園児が急増。登園後に突如39度近くの高熱が出て、早退する子も多かったといい、保護者にはメールで注意喚起を行った。

 園児には新型コロナウイルス禍と同様の感染対策を励行。外遊びや教室内レクリエーション、トイレ後などに手洗いし、冨樫園長は「自然と習慣付いている。みんな意識は高い」と話す。

 同園は21日から夏休みに入ったが、一時預かり保育は継続するため、1日100人近くが来園する予定。感染防止の決定打がない現状に、「感染予防を継続したい」と気を引き締める。

 北栄町の小児科うとないキッズクリニック(鈴木秀久院長)は、6月中旬からヘルパンギーナ疑いの受診患者が右肩上がり。発症後1~2日ほどで快方に向かうことが大半といい、鈴木院長は「子どもの体調と相談しながら、慌てずに対応してほしい」と呼び掛ける。

 その上で日本小児科学会認定小児科専門医でもある鈴木院長は「子どもたちの抵抗力が下がっているのでは」と指摘。20年以降の新型コロナウイルス禍でヘルパンギーナなどのウイルスにも接する機会が減り、集団免疫が落ちたところにコロナが「5類」に移行し、「6~7月は運動会など集団で行動するイベントが重なった」と分析する。

 一度感染すると再感染を防ぐ終生免疫ができるが、起因するウイルスは数種類あり、苫小牧保健所は「手洗いなど感染予防策の徹底を」と啓発。さらに「大人がかかることはめったにない分、ウイルスの運び役になる可能性もある」と説明。コロナ予防にも資するとあって、年齢を問わず基本の対策を求めている。

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