ウクライナ戦争、長期化か 元統幕長の河野氏講演 内外情勢調査会苫支部懇談会

ウクライナ戦争、長期化か 元統幕長の河野氏講演 内外情勢調査会苫支部懇談会
ウクライナ情勢について講演する河野氏

 内外情勢調査会苫小牧支部(宮本知治支部長)は24日、苫小牧市内のホテルで7月支部懇談会を開き、元防衛省統合幕僚長の河野克俊氏(68)が「ウクライナ戦争と我が国の安全保障」をテーマに講演した。河野氏はロシアのウクライナ侵攻について「プーチン大統領は戦争をやめられず、長期化する」などと自身の分析を紹介した。

 河野氏は、ロシアがウクライナ侵攻に踏み切った要因について「戦争は通常、領土問題や民族問題が関係するが、今回はプーチン大統領の歴史観」と説明。「彼は隣国のウクライナやベラルーシは『ソ連の手違い』によって独立した、と主張する論文を出すほど。この地域が『ロシアの外』にあることを許せない」と指摘した。

 さらにロシアが2014年にクリミア半島を併合したことに触れ「簡単に領土を取れ、西側諸国からの制裁も強くなかったことが、今回の本格侵攻につながった」とし、「戦闘が終結した時点でNATO(北大西洋条約機構)はウクライナの加盟を認めるのではないか。ロシアにはほぼ実現不可能な勝利か、戦争継続しかない」と長期化に懸念を示した。

 日本の安全保障戦略については「ウクライナ戦争でアメリカは核戦争を恐れ、直接的な軍事行動は起こさないと宣言したが、日本の核抑止体制はアメリカの意思に全面依存している」と述べ、「もしかしたらアメリカが助けてくれないかも、との不安が国民の間によぎるのではないか。政治家が核抑止問題の議論をリードし、国民に提起するべきだ」と提言した。

 河野氏は函館市出身。1977年に海上自衛隊に入隊後、護衛艦おおよど艦長や自衛艦隊司令官などを歴任。2014年に統合幕僚長に就任し、4年半務めた。

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