全国高校総合体育大会「翔び立て若き翼 北海道総体2023」のテニス競技が1日から苫小牧市緑ケ丘公園庭球場(一部千歳市)で始まった。
テニスの北海道勢は男子団体の立命館慶祥、札幌光星、女子団体は札幌光星、北星女子が出場。シングルスは男子6人、女子5人、ダブルスは男女各3組が出場する。
男子シングルスは室蘭支部の舟山佳太(海星学院2年)、男子ダブルスは佐藤傑・佐藤克(海星学院1年)、女子ダブルスには佐々木遙菜・松田侑来(海星学院3年)が出場する。1~3日で男女の団体戦。4~7日で男女のシングルス、ダブルスが行われる。
7月31日午後から苫小牧市民会館で行われた開会式では、高体連テニス専門部の黒岩睦雄部長、岩倉博文苫小牧市長らが「ベストを尽くし、思い出に残る大会に」と選手を激励。立命館慶祥の鈴木大和主将(3年)、札幌光星の小坂麻陽主将(2年)が力強く全力プレーを宣誓した。
―苫小牧南高テニス部、夢の舞台を支える立場に
1日から高校総体のテニス競技が苫小牧市と千歳市で始まった。東胆振出身選手の出場はないが、地元・苫小牧から熱い思いで大会を見守る4人がいる。
苫小牧南高校テニス部の3年生。伊藤麻寿美(青翔中出)・福沢日菜(同)、吉田愛菜(啓北中出)・斉藤圭音(光洋中出)の2ペア。夢の全国大会出場はかなわなかったが、地元開催の高校総体の意義とテニスに打ち込んだ3年間の達成感を心に刻んだ。大会では運営補助に携わり、国内トップ選手の来苫を楽しみにしてきた。
4人は高校に入ってからテニスを始めた。地元でテニスの高校総体が開かれるのを意識したのは昨年。「私たちの代での苫小牧開催。高校トップのプレーを見たり、運営に携わって貴重な経験ができる」と胸が躍った。プレーヤーとしては「出場できるとは思っていなかった」と口をそろえる4人。それでも「せっかくの地元開催だし3年間の最後。できることを精いっぱい頑張ろう」と練習に明け暮れた。
身近には大きな壁があった。海星学院(室蘭)の佐々木遥菜・松田侑来ペア。4人が室蘭支部大会で必ず準決勝、決勝で敗れた強敵。今回は全道大会ダブルスで準優勝、高校総体出場を決めており、目標・ライバルというよりは憧れだった。「いい試合をしたい」「何ゲーム取れるか」「勝てない…。テニスを楽しもう」。さまざまな感情と闘志を胸に試合に臨んだ。一度も勝つことはなかったが、敗戦の悔しさを少しずつ力に変えていった。
室蘭支部大会の女子団体。決勝の海星学院には勝てなかったが、大一番の準決勝で大谷室蘭に勝ち、悲願の全道大会出場を勝ち取った。4人の一番大きな思い出になった。「3年間、合宿はつらかったけど、みんなで勉強したり、いろいろなことを話したり…。楽しかったな」
地元・室蘭支部から全国のステージに立つ海星の佐々木・松田ペア。4人は「勝てなかったけど、同じ支部でたくさん試合ができてよかったし、光栄です。2人には結果を残せるように頑張ってほしい」とエールを送っている。




















