苫小牧市は2024年度から、国民健康保険税の一部税率を引き上げる。現状のままでは赤字が見込まれるため、不足を解消するための対応。医療分の所得割と均等割、後期高齢者支援分、介護分のそれぞれ均等割と平等割が対象。このうち医療分の均等割は、現行1万6700円を6300円増の2万3000円とする方針で、激変緩和策として26年度まで3年間で段階的に上げる。
医療分はこの他、所得割の税率が現行7・88%を0・95ポイント増の8・83%に改正。後期高齢者支援分は、均等割が現行8600円を300円増の8900円に、平等割が現行6600円を2500円増の9100円などにする。例えば、70歳以上の独居高齢者で前年所得43万円以下の場合、現行1万8400円が、改正後は2万1200円になる。
市はこれまで中低所得者の負担を考慮し、市町村標準保険税率や均等割額を基金活用により、道内他都市よりも低く設定してきた。しかし、近年は高齢者の増加や医療の高度化により、1人当たりの医療費が増えており、市は「現行税率による税収では、さらなる収支不足が予測される。基金残高も25年度までしか確保できない」と説明。30年に予定される国保税率の全道統一化に向け、24、27年と3年ごとに税率見直しを図る考えの中、「理論値の標準保険税率に近づけていく必要がある」と引き上げに理解を求める。
8日に国民健康保険運営協議会(渡辺敏明会長)が市役所で開かれ、岩倉博文市長が国保税の一部改正案を諮問。出席した委員9人からは「加入者への丁寧な説明が必要」などの意見が出たが、改正案を承認することを決めた。10日に答申書を提出するが、渡辺会長は「市民生活に直結する極めて重要な案件」と述べ、付帯意見を添える考えだ。
市は10月にもパブリックコメント(意見公募)を実施し、12月の市議会定例会に関連議案を提案する。
















