苫小牧市は「多文化共生ビジョン」のたたき台をまとめた。誰もが国籍や文化的背景に関わらず、地域の一員として共生できるまちづくりの基本的な考え方と方向性を示す取り組み。理念を「あなたと創る あなたとかがやく―世界とつながる多文化共生のまち」とし、「ともに暮らす」「ともに輝く」など四つの基本方針で構成。今年度中の同ビジョン策定を目指す。
ビジョン素案では、基本方針を「ともに働く―人とまちが成長する産業拠点都市」「ともに暮らす―住み続けたい地域づくり」「ともに輝く―主体性を持ち、活躍できる人材育成」「ともにつながる―魅力づくりとにぎわいづくり」の四つで構成。いずれの分類も「ともに」を掲げることで、相互理解や対等な関係性を表す。
その上でビジョンの主体者となる市民をはじめ、行政、企業、学校が取り組むべき8項目を明記。▽多様な人材の受け入れ▽多様な価値観を持つ子どもを育てる▽地域の多様なネットワークを構築し、新たな魅力を創り、地域の活性化につなげる―などと挙げ、市総合計画第7次基本計画など各計画と整合性を図る。
市は9月中旬~10月中旬、市内在住の外国人約1000人を含む市民3000人を対象にアンケート調査を行い、現状の把握や課題の抽出を図る。市未来創造戦略室は「アンケートで得られた回答を素案に反映させたい」と説明する。10月下旬にもビジョンをまとめ、12月の市議会定例会で報告した後、ビジョンの公表や普及に取り組む。2024年度には道内でも初となる多文化共生指針を策定する方針だ。
たたき台は7月24日の多文化共生指針策定準備会議(小田島道朗座長)で示され、委員からは「多様な人材を受け入れるとしても、外国人の国籍によって文化や価値観が違う。受け入れのトレーニングがないと難しい」「苫小牧としてニーズの分析を行い、他地域の理念を参考にすべき」などの意見が出ていた。
















