苫小牧市明徳町に住む佐々木正子さん(85)は、カレンダーやチラシ、ビーズなどを使ってくす玉や壁飾りを作り、市内の高齢者や障害者施設に届けている。10年ほど前までは、ボランティアで日本舞踊を披露してきた。高齢のため踊りはできなくなったが、人を喜ばせたい―との気持ちは変わらず、得意の手仕事を生かす活動を始めた。「作品作りは自分の生きがい。楽しみながら続けたい」と話す。
佐々木さんは30代半ばから、高齢者施設で舞踊を披露する奉仕活動に取り組んできた。仲間とボランティアグループ「友和会」を立ち上げ、多い時には年間50回ほど活動することも。手作りの衣装や小道具にもこだわったステージは行く先々で評判だったという。
しかし、佐々木さんを含めメンバーが高齢となったことから2012年末で活動を終了。縫い物や小物作りをしながら、夫と共に穏やかな生活を送ってきた。
ところが、コロナ禍で「先の見えない不安の中に落とされた」ような気持ちになった。かつて訪れていた施設の高齢者らを思い浮かべ、「外出も家族の面会も制限され、自分以上に暗く不安な気持ちになっているのでは」と心配になった。
そこで、少しでも明るい雰囲気を届けたいと施設に贈るくす玉作りに挑戦。カレンダーやチラシから湿布の剥離紙まで、さまざまな色や素材の紙を四角に折り畳み、それを組み合わせて球状にした。華やかさを演出するため、ストローやビーズで作ったつるし飾りも取り付けた。舞踊の小道具作りで培った技術を生かし、帽子型の壁飾りも製作。紙製の帽子にリボンを付け、着物を利用して作った花も飾った。
完成した作品は、くす玉と帽子飾りを2個ずつセットにし、高齢者や障害者の入所施設をはじめ友人に贈っている。佐々木さんが暮らす公営住宅のエレベーターホールにも飾り、入居者を楽しませている。
コロナ禍の制限が少しずつなくなっている今も「喜んでくれる人がいる限り作り続けたい」と、手元にある材料でせっせと手を動かしている。
















