白老町文化団体連絡協議会(文連協)は19日、町中央公民館と町総合体育館の間の駐車場スペースで、子どもたちにチョークで思い切り自由に絵を描いてもらうイベント「第1回まちはキャンバス」を開いた。町内を中心に1~11歳の子どもたちや家族連れら計約50人が参加し、お絵描きを楽しんだ。
文連協が、道路に石で落書きをした昭和の時代の日常風景を現代の子どもたちに追体験してもらおう―と企画した。
コロナ禍中は、加盟団体はもとより文連協としての目立った活動が文化祭以外にできなかったため、事務局は「この取り組みをコロナ後の活動再開を象徴するイベントにしていけたら」と、毎夏の開催を視野に入れて語る。
集まった子どもたちは白、赤、青、緑、黄など色とりどりのチョークを手に、動物や漫画、ゲームのキャラクターのほか、船や自動車、海、鉄道のレールなどを、敷地いっぱいに夢中になって描いていた。
母と2人で来た白老小学校4年の井澤乃愛さん(9)は、今年の白老牛肉まつり(同まつり実行委員会主催)が中止になったことが残念でならず、来年開催の期待を込めて、スマートフォン上にあるお手本を見ながら、イメージキャラクターの「べこ丸」を上手に描いた。「路面に絵を描いていいということがうれしい。また来年もやってほしい」と話した。
親族ら8人で訪れた緑丘の公務員、前田朋寛さん(47)は、時間を忘れてチョークを走らせる子どもたちの姿に目を細めながら「大人が環境を整えれば、子どもたちは遊びに夢中になれる。大人がどんなことをすべきかを、改めて考えさせられた」と静かに語った。
竹下和男会長は「子どもたちには、大きなキャンバスと自分を表現できる場が必要と感じる。この感動を伝えるために11月予定の文化祭で、きょうの様子を伝える写真展を開きたい」と述べた。

















