苫小牧市内のスーパーや商業施設が、卵の供給量不足から回復しつつある。道内の養鶏場で生産量が徐々に戻り、各小売店も仕入れに力を入れた成果で、消費者の手元に行き渡りやすい状況に。購入数の制限は続いているが、価格も高止まりから一部で値下がりの動きもあるなど、明るい兆しを見せている。
高病原性鳥インフルエンザが全国各地で流行し、特に道内では3~4月に主要産地の千歳市で採卵鶏約120万羽が殺処分されたことで、苫小牧市内でも卵不足が深刻化していた。卵は安定した価格で「物価の優等生」とも言われるが、需給バランスが大きく崩れ、価格の高騰が続いていた。
コープさっぽろ(札幌市)は4~5月、卵の入荷量が前年に比べて2割ほど減り、店頭に並べるたびに売り切れる状況だった。道外産の仕入れ量を増やすなどし、7月は前年比1%増と供給不足前の水準に回復した。
価格はS~Lサイズの卵10個を1パックにした「ふぞろいのたまご」が、3月下旬の178円(税抜き)から、現在は100円高の278円(同)と高止まりしている。
苫小牧地区では「1人当たり卵いずれかの商品1点まで」と制限を続けているが、今後は「販売価格は当面据え置くが、道内生産量が徐々に回復し、入荷量は増加する見込み」と見通す。
イオン北海道(同)も一時期、入荷量が平年比約3割減まで減ったが、道外産を増やしたことで回復。同社は「品薄感がようやく和らぎ、ほっとしている」と胸をなで下ろす。特売の中止や購入制限の継続で、広く消費者に行き渡るよう配慮している。
道畜産振興課は「道外産の流通などで市場は落ち着いてきた」と分析。4~6月は深刻な供給不足に伴い、道にも「(卵は)どこに行けば売っているのか」「いつごろから流通するのか」などの問い合わせが増えたが、今ではほぼなくなったという。
価格も「徐々に値下がり傾向」と説明しつつ、円安やウクライナ情勢による飼料価格高騰などによる不透明な面を懸念。採卵鶏はひなの導入から5カ月ほどで卵を産み始めるといい「道内生産量の完全回復は1年以上かかる」と話す。
道の消費生活モニター価格動向調査では、7月の東胆振の生活圏別平均価格で、鶏卵(Mサイズ10個入り)は前月比3円減の289円で、6カ月ぶりに減少に転じた。
















