道は29日の庁内連絡会議で、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出に伴い、中国が日本産水産物の輸入全面停止を決定したことについて、道内関連産業にヒアリングなどを行った緊急調査結果を公表した。「中国向け・香港向けの水産物の輸出が止まっている」(貿易関係団体)など、既に影響が生じている声が数多く寄せられている。
庁内連絡会議は23日に設置。経済部や水産林務部、農政部など構成員が所管する産業団体などにヒアリングを行い、25日現在で調査結果をまとめた。
既に生じている影響では、「カニ・サケなどの中国への輸出は全面ストップしている」(食品関係団体)や「中国への商品(みそ・しょうゆ)輸出を停止している事業者が出ている」(同)、「禁輸により取引先から商品を買い取れない旨の連絡を受けた」(事業者)との指摘も。別の事業者からは「ナマコの取引価格の低下やホタテの買い控えの動きが見られる」との声も出ている。
今後懸念することについては、漁業関係団体から「最大の輸出先である中国が輸入停止したことで、主要な輸出品目であるホタテが輸出できなくなり、国内に滞留することで産地価格の下落を懸念する」との声や、「24日以降現地に到着した荷物については中国に通関できず、日本に戻されることになるため混乱が予想される」との指摘も。さらに「水産品以外にも規制が広がらないか心配」(事業者)、「風評被害の影響により海外需要が低下するのではないか」(同)との声も上がっている。
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道は、中国が日本産水産物の禁輸に踏み切ったことを受け、29日に札幌市や国、道漁連など9団体で構成する「道産水産物流通・輸出に係る連絡協議会」も立ち上げ、道庁内で初会合を開いた。今後、関係者間で情報共有を図り、対策を検討していく。
















