苫小牧市消防本部によると今年度、市内で熱中症の疑いで救急搬送された人が8月末時点で97人(速報値)に達し、統計が残る2011年度以降で過去最多を更新した。これまで最多だった19年度の年間51件のすでに約2倍に上っている。特に、胆振管内で初めて「熱中症警戒アラート」が発表された8月に集中し、全体の7割近くを占めた。
同本部によると、年代別では18歳未満が15人、18~64歳が42人、65歳以上が40人。男女の内訳は男性59人、女性38人。小野寺通救急課長は「仕事中に倒れる若い人や、高齢者では自宅で症状が出る場合が多かった」と指摘する。
症状別(診断が確定していないケースを除く)では、3週間以上の長期入院を要する重症者が80代男性の1人。短期的な入院の中等症者は15人、外来診療の軽症者は43人で、死者はなかった。
月別に見ると、4月はゼロ、5月が1人、6月が4人と1桁だったが、7月に入り29人、8月には63人と激増。気温や湿度、日射量などから算出する「暑さ指数」の高さが、救急搬送を押し上げる傾向が見られた。暑さ指数が33以上と予測される場合の「熱中症警戒アラート」が胆振管内に出された8月23~26日には計23人が搬送された。
8月はさらに、熱中症の疑い以外も含む救急搬送全体の件数が1029件と、統計開始以来初めて1000件の大台に乗った。例年は月700~800件台で、小野寺課長は「暑さの影響でもともとの持病が悪化したり、体力に不安がある方が衰弱し、動けなくなったりするケースも少なくなかった」と指摘。予防策として、環境省が公式ホームページで発表する「暑さ指数」をチェックし、「水分や塩分を小まめに補給して無理な活動をしないことが肝心」と呼び掛けている。
















