広島市在住の造形作家、亀井由美子さん(76)が19日、むかわ町役場を訪れ、再生紙で制作したカムイサウルス・ジャポニクス(通称むかわ竜)などの恐竜アートを寄贈した。竹中喜之町長に作品を手渡し、「アートダイナソー(恐竜)が展示されることで、町の活性化につながればうれしい」と話した。
寄贈されたのは、16~18日に町内の道の駅「四季の館」で開催されたイベント「恐竜リベンジャーズ2023inむかわ」で展示された立体型の恐竜35点。白亜紀やジュラ紀を生きたティラノサウルスやセイスモサウルスなど約6メートルの大きな作品から15センチほどのものまで、再生紙を使って細かく再現した。
広島市を拠点に30年ほど恐竜アートの制作に取り組んできた亀井さんは、2017年にむかわ町を旅行した際、同町で発掘されたむかわ竜に魅せられ、同町でのイベントの実施を決意。翌18年9月に開く予定だったが、胆振東部地震の発生で中止となり、5年越しで実現した。
亀井さんは「むかわ町の復興が落ち着いたら、イベント開催をと思っていた。子どもたちが恐竜作品を見ることで、地球環境に関心を持つきっかけになってほしい」と期待を込めた。竹中町長は「恐竜が絶滅したことを踏まえ、地球環境を考える機会づくりに活用できれば」と語った。
作品は当面、同町の宮戸小学校跡で保管する。活用を模索するむかわ町恐竜ワールドセンターによると、小中学校や博物館に数体ずつ貸し出すことなどを検討しているという。

















