道は21日、庁内連絡会議を開き、中国禁輸措置に伴う今月15日現在の道内関連産業の状況調査結果を公表した。「加工業者から、一連の問題への国の対策のスピード感がないと怒りの声がある」(水産物連絡協議会)など、既に生じている影響や今後を懸念する切実な声が多数寄せられている。
東京電力福島第1原発処理水の海洋放出で、中国は日本産水産物を8月24日から全面禁輸している。2022年実績で道内港からの水産物輸出額の64%を中国が占め、道内水産業界を直撃する大きな影響が広がっている。
既に生じている影響では、「加工業者各社の冷凍倉庫へのホタテの在庫が積み増しされている」(水産物連絡協議会)や、「在庫消化が進まない一方、ホタテの水揚げは順調で、加工と保管に係るコスト(人件費や冷凍保管庫の電気代、他地区の冷凍倉庫への移送代など)がかさんでいる」(同)との声も。商工関連団体は「香港経由中国本土向けの物流は厳しく通関されている」、「中国以外への輸出を模索していた中、欧米の業者から値下げ要求があった」と指摘。食品関係団体からは「ホタテの加工品を商談会に出品したところ、中国や香港から断られた」ことや、「原材料にホタテが使用されている調味料の中国向け出荷の約70%が中止となった」と水産物以外にも影響が拡大している。
今後懸念することでは、「加工業者は在庫の消化ができないため、収入がなく、今後の資金繰りを懸念」(水産物連絡協議会)する声が上がっているほか、「売り先の見直しに伴う再加工・再パッケージの人手不足解消に向けた設備投資に伴う負担増」(商工関係団体)も指摘されている。さらに食品関係団体からは「東電への賠償請求等の書類作成は難しいことも多く、賠償金を受け取るまでに時間を要することとなるが、支援体制の構築がされていないためスムーズな請求が行えない」と改善を求める声が上がっている。
また、会議にオンラインで出席したオホーツク総合振興局は、管内でホタテを扱う水産加工会社を対象に実施した緊急調査で、8割の業者に禁輸の影響が出ていることを明らかにした。
















