王子総合病院 地域医療支援病院に指定 日胆で初

王子総合病院 地域医療支援病院に指定 日胆で初

 王子総合病院(苫小牧市若草町)が胆振・日高で初めて「地域医療支援病院」に指定された。紹介外来制を取ることで安定的な急性期医療の提供や地域の医療機関支援など、地域医療の確保に力を入れる狙い。一方、紹介状を持たない初診患者への追加料金は指定に伴う措置で大幅に値上げ。岩井和浩院長は「関係機関との連携をさらに深め、より中核病院としての役割を果たしていきたい」と強調している。

 地域医療支援病院は1997年に創設された都道府県知事が個別に承認する制度で、「患者に身近な地域で医療が提供されることが望ましい」との観点。原則200床以上の病床数で▽紹介患者中心の医療提供▽医療機器の共同利用▽救急医療の提供▽地域の医療従事者に対する研修―の各機能を満たす必要があるが、紹介患者の増加が見込めるなどメリットも多い。同院は道内19カ所目で、9月1日に承認された。

 同院は苫小牧地域の基幹的な役割を担おうと準備を進めてきた。同制度では、初期受診や慢性疾患の継続治療、病気予防などは地域のかかりつけ医など医療機関で完結し、専門的治療や検査などが必要な場合にかかりつけ医の紹介を経て、支援病院にかかることが基本。同院は「紹介率」、病状安定後に再び地域の医療機関に患者を託す「逆紹介率」を段階的に引き上げ、前年度実績で紹介率65%以上、逆紹介率40%以上に到達して要件を満たした。

 団塊の世代が75歳を迎えて医療と介護の需要が急増する2025年を見据えた医療機能の分担、地域連携を図る国の「地域医療構想」に沿った取り組み。同院は併せて国の制度見直しを受け、東胆振圏域では苫小牧市立病院と共に、9月から「紹介受診重点医療機関」にも選定された。いずれも軽症者らの受診を地域の医療機関へと促し、外来の待ち時間減少や医療従事者の負担軽減につながることが期待される。

 同制度の承認に伴い、同院には他医療機関の紹介状を持たない初診患者から選定療養費(追加料金)を徴収する義務が発生。追加料金は従来1100円だったが、9月1日から医科が7700円、歯科が5500円と大幅に引き上げた。岩井院長は「現時点で大きな混乱もなく、利用者に理解していただけている」と説明し「札幌など他地域に行かずとも治療を完結できるよう、最後のとりでのつもりで関係者と協力し、地域医療の強化、充実を図っていきたい」としている。

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