苫小牧工水を水源候補地に 鈴木知事が正式表明 ラピダス量産時 送水設備を建設 27年完成目指す

苫小牧工水を水源候補地に 鈴木知事が正式表明 ラピダス量産時
送水設備を建設 27年完成目指す

 千歳市の工業団地「千歳美々ワールド」に次世代半導体工場を建設中のラピダス(東京)が2027年の本格稼働時に使用する工業用水について、鈴木直道知事は4日、「有識者懇話会の検討結果も踏まえ、苫小牧工水(苫小牧地区工業用水道第2施設=安平川が水源)を水源候補地として決定した」と正式に表明した。同日の道議会予算特別委員会で太田憲之氏(自民党・道民会議、千歳市区)の質問に答えた。

 知事は、自身が本部長を務める「北海道次世代半導体産業立地推進本部会議」を5日に開催し、「給水区域の関係機関への丁寧な説明はもとより、ラピダス社や千歳市、国などと具体的な協議を迅速に進めるよう庁内関係部局に必要な指示を行っていく」との方針を示した。

 また、苫小牧工水の整備概要について「工場に水を供給する約22キロの送水管、送水ポンプ場の建設を想定し、事業費として170億円から200億円と試算している」と明かした。

 工業用水の利用については「従来は道企業局が送水管等を整備し、要した費用の全部をユーザーから分担金として徴収するか、ユーザー自らが負担の上で整備し、完成後に企業局へ無償譲渡している」と説明。道としては年内をめどに概算事業費などを精査し「ユーザーとなるラピダス社と協議を進めるとともに、国に対してあらゆる機会を捉えて財政支援を求めるなど、財源について必要な調整を行っていく」との姿勢を示した。

 水源候補地を巡っては、道が設置した有識者懇話会(座長・平本健太北大大学院教授)が9月28日まで計3回の会合を開催。安平川を水源とする苫小牧工水案と、千歳市の千歳川案の2案に絞り込んで検討。▽ラピダスの量産開始までに必要な水量を確保できる▽水利権の取得や取水施設等の整備が不要なため、事業期間(工期)が千歳川より短期間―などを理由に「苫小牧案がベター」との結論を出していた。

 水源候補地が決定したことで道は今後、製造拠点までの送水について最適ルートを選定し、概算事業費を算出。設計・建設工事のスケジュールの検討に入る。計画では事業期間は3年間(うち工期は約2年)で、27年第1四半期(1~3月)の完成を目指している。

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