千歳市に次世代半導体工場を建設中のラピダス(東京)が2027年の量産時に使用する工業用水の水源候補地を苫小牧地区工業用水道第2施設(安平川を水源)に決定した道は5日、庁内の横断組織「北海道次世代半導体産業立地推進本部」(本部長・鈴木直道知事)会議を開いた。知事は今後、「ラピダス社や千歳市、国などと具体的な協議を迅速に進めていく」と強調し、送水ルートの検討や概算事業費の算出に着手するよう本部員に指示した。
中島俊明経済部長が、計3回開催した有識者懇話会の意見や総合的な評価を踏まえ、道企業局の苫小牧地区工業用水道を選定した理由を説明。事業費は170~200億円で、27年第1四半期(1~3月)の完成を目指すことを確認した。
天沼宇雄公営企業管理者は「道営工水事業の責任者として真摯(しんし)に受け止めている」とし、「企業局としてはラピダス社や国、市町村、関係機関との協議に経済部と連携して取り組む。必要となる組織体制の強化や予算措置に関し、早急に検討を進めていく」と述べた。
知事は9月27日に政府が新しい資本主義推進についての重点事項の中で「先端半導体の製造基盤のさらなる拡大を進める」考えを示したことに言及。ラピダスの次世代半導体拠点の整備は「国の考えに合致するもの」と位置付け、半導体に関する連携協定を締結した熊本県とも連携し、「必要な国の支援策が経済政策に盛り込まれるよう、時期を逸することなく国に要望する」ことを明らかにした。
また、知事はラピダス進出を契機に、世界的な半導体装置メーカーの米アプライドマテリアルズや、オランダのASMLなどが「道内への拠点開設に動き始めている」と指摘。こうした動きを「さらに力強く確かなものにするためには、何よりラピダスが目指す25年のパイロットラインの稼働、27年の量産開始というスケジュールの達成が重要」と指摘。道としては「道民の理解と共感を得ながら、この国家プロジェクトを成功させ、半導体製造・研究・人材育成が一体となった複合拠点の実現がもたらす効果を全道に波及し、本道全体の経済活性化につなげたい」との姿勢を示した。
















