樽前山東山コース通行止めに 登山道の修繕工事で来年度

 樽前山(1041メートル)の老朽化した登山道の再整備に伴い、道は来年度、登山者の大半が利用する「東山コース」を通行止めにする。期間は未定だが、早ければ登山シーズンの夏から利用できなくなる可能性がある。登山道は他に、北東斜面から頂上を目指す「お花畑コース」があるが、貴重な高山植物の多い場所で、利用者が集中した場合、自然環境などへの悪影響が懸念されるため、道は登山の自粛要請も検討している。

 東山コースは7合目のヒュッテ駐車場から頂上までの延長約1500メートル。道は1991年度までに丸太を使った階段やロープの防護柵などを整備した。その後は山岳団体のボランティアが部分的な修繕をする程度で、長年の雨風などのため丸太が流されたり、留め具が突き出ていたりと劣化が進んでいた。

 道は昨今の登山ブームも踏まえ、今年度から2カ年計画で初めて改修工事に着手。今年度は11月までに外輪山付近の防護柵用のロープ約600メートルを新調する他、劣化した丸太の一部を除去する。来年度は、東山コースの7合目駐車場から約600メートルの丸太階段の改修を主に予定しており、今年度中に設計業務を終え、受託業者が決まれば夏ごろに工事を始めたい考え。通行止めは長ければ11月まで続く見通し。

 市観光振興課によると、登山ルートは他にお花畑コースがあり、風不死岳方面を経由して東山頂上まで行ける。東山コースに比べ距離が長く、山頂までの所要時間も2倍の2時間ほどになる。

 樽前山の年間登山者はコロナ禍に4万人台まで増え、昨年度も3万6000人を超えた。お花畑コースに登山ルートが限定された場合、多彩な高山植物群落への影響を心配する声が上がっている。

 樽前山の自然を愛する会の新沼友啓代表は、同コースの道幅が30センチ~1メートル程度で人が行き交うのが難しいと指摘した上で、「道沿いにある希少な高山植物やコケが踏み荒らされるリスクが高い。自然環境を守ることもしっかり考えてほしい」と話す。

 胆振総合振興局環境生活課は「来年度の通行止め中は、できれば登山を控えてもらえるよう周知を検討したい」としている。

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