【アーリントン時事】米大リーグ、オリオールズの藤浪晋太郎投手が、メジャー1年目のシーズンを終えた。先発から中継ぎへの配置転換、トレード移籍、地区優勝と目まぐるしかった1年は、64試合に登板して7勝8敗2セーブ、防御率7・18。レギュラーシーズン終了時には「他の人ができないような経験をたくさんした。激動だった」と実感を込めた。
ポスティングシステムを利用して阪神からアスレチックス入り。先発では4試合で0勝4敗、防御率14・40と安定感を欠いた。4月下旬に中継ぎに回ると、少しずつ結果を出し始めた。
転機が訪れたのはトレード期限が迫る7月。低迷するアスレチックスから、ア・リーグ東地区で首位争いを演じるオリオールズへの移籍が決まった。「驚いたが、チームに貢献したいという思い。自分も成長できればいい」。救援陣の強化が課題のチームで「中継ぎでインパクトを与える存在」(ハイド監督)と期待された。
新天地では接戦の終盤に投げる機会も多く、若きリーダーのラッチマン捕手とバッテリーを組んで好投も目立った。9年ぶりの地区優勝に貢献し、初めてのシャンパンファイトも。「すごくいい環境でやれている」と充実感をにじませた。
一方、制球面の不安を完全には払拭できず、プレーオフの地区シリーズは登録メンバー外に。オリオールズは3連敗で敗退し、最後に悔しい思いも味わった。1年契約のシーズンで貴重な経験を積み、けがなく過ごせたことを収穫に挙げた右腕。来季の挑戦にも注目が集まる。














