苫小牧漁業協同組合(伊藤信孝組合長)の秋サケ定置網漁が苦戦を強いられている。解禁した9月1日から同30日までの1カ月間、漁獲量は前年同月比約80%減の約16トン。統計史上最低だった2021年を下回りかねない不漁傾向で、漁業者たちは「今後の回復を期待するしかない」と深くため息をつく。
苫小牧漁協がまとめた速報値。
同漁協は、苫小牧沿岸の西側海域に定置網5カ統の権利を持ち、漁期は9月1日~12月3日。今年はしけの影響で9月4日に初水揚げしたが、わずか170・2キロと厳しいスタートを切っていた。
9月8日に今季初の漁獲量1トン超を記録したが、9月中旬は出漁しても1日1トンを下回る不安定な操業。近年の海水温上昇を象徴するように、ブリの幼魚フクラギやサバなどが多く網に入った。
例年漁獲量が増加する9月下旬も、最高は9月27日の約3・9トン。9月は前年同月比約70トン減とふるわず、漁獲高も前年同月比85%減の約1130万円(税抜き)。1キロ当たりの平均卸売価格も700円と、前年より200円以上も落ち込んだ。
10月上旬も回復の兆しはなく、しけの影響で出漁できない日の方が多い現状。このままのペースで推移すると、年間漁獲量149トンで統計史上最低だった21年を下回る。苫小牧漁協も「ここまで厳しい状況になるとは」と頭を悩ませつつ「海水温が下がってきており、何とかいい方向に変わってくれたら」と願う。
道が公表する秋サケ定置網漁の漁獲速報は9月末現在、前年同月比36・4%減の約772万匹、漁獲高は51・8%減の約158億9500万円。苫小牧漁協を含む胆振海区は、前年同月比80%減の1万5530匹だった。
















