苫小牧市桜坂町の住宅地付近で9月30日と10月1日、クマの出没が相次いでから半月が過ぎた。ドライバーや地域住民からの通報を受け、市や桜坂町町内会はパトロール活動を実施したが、2日以降は目撃情報がなく、13日までで一区切りとした。市は別の市街地でのクマ出没も想定し、目撃現場の町内会への爆竹やクマよけスプレーの貸与の制度化を検討している。
苫小牧署や市によると、現場は日新町と桜坂町を結ぶ「市道桜坂中央通線」の中間付近。目撃されたのは9月30日が午後7時40分ごろと同9時10分ごろ、1日が午後7時45分ごろ。ヒグマは3頭おり、1頭が2~1・5メートル、残り2頭は約1メートルで親子とみられる。
同じ場所で数年前にも1件の目撃情報はあったが、今回は2日間連続の出没で、地域に緊張が走った。複数の目撃者に加え、ドライバーが撮影した動画も残っており、住民の恐怖は高まった。
市は、クマが餌場などとして現場付近に執着している可能性を考慮し、厳重な警戒態勢を敷いた。広報車や防災行政無線を通じた屋外スピーカーのアナウンスをはじめ、6日まで平日朝と夜の目撃時間帯に坂道に公用車を止め、誘導灯とクマよけスプレーを持った市職員が張り付いた。
クマは姿を見られるのを避ける習性があるため、目撃現場付近の草やぶの除去作業も実施した。7~9日には暗闇でも赤外線で動きを感知できる自動撮影カメラも設置したが、「2日以降、出没は確認されず、執着はないだろう」と判断した。
桜坂町町内会も役員らが手分けして、独自に登下校時間帯のパトロール活動を展開。市から爆竹の提供も受け、現場付近で定期的に鳴らした。市の見解も踏まえ、13日でパトロールを終えたが、同町内会の菅原隆会長(72)は「子どもを車で送り迎えしている親もいると聞いており、これで終息宣言していいのか正直、分からない。本当に招かざる客だ」と顔を曇らせた。
















